独立評論(54):中国経済が抱える3つの爆弾

【大紀元日本2月4日】中国社会の問題点を的確にとらえた経済評論で定評のある草庵居士はこのほど新唐人テレビ対談番組「独立評論(54)」で、経済学者伍凡氏と対談し、昨年11月の「中国生産力研究報告会」が提起した3つの問題点を取りあげ、その問題点の背後にある中共政権の裏舞台について、忌憚のない意見を交わした。

草庵:皆さん、こんにちは。独立評論の時間です。本日皆さんにあるニュースをお伝えしましょう。ブッシュが訪中する直前の(昨年)11月18日、中国政府は報告会を開催しました。この報告会は、「中国生産力研究報告会」というものでした。この報告会はあまり注目されませんでしたが、温家宝自身が主催した報告会でした。この報告は、中国政府が3年の年月をかけ、国家発展改革委員会、財政部などが行ったもので、非常に興味深い報告でした。ここでは、3つの問題について述べられました。第一が中国の金融問題、第二がエネルギー危機で、第三が社会保障の危機でした。これら3つの問題をうまく解決できなければ、随時、中国社会全体の崩壊を触発することになるというものでした。こうした内容が発表されたタイミングは非常に敏感でしたが、なぜブッシュ訪中の直前にこの報告が行われたのか。この点について論じていきましょう。

伍凡:当時、ニュースを知って私が感じたのは、翌日にブッシュが来ることから、この事情をブッシュに知らせることが目的ではないか、ということでした。ブッシュが北京にやってきて、二人と会談をしましたが、その第一が胡錦濤で、第二が温家宝でした。温家宝との対談の主な話題は、経済問題、金融問題、貿易問題でした。我々中国は爆弾を抱えていて、滅茶苦茶な状態ですので、これを貴方に伝えましょう・・・では、その含意、目的は何でしょうか。今考えて見ますと、第一は、我々には米国を侵犯する力はありません、金融はこれだけ酷い状態ですし、エネルギーを世界各国に依存していますので、心配しないで下さい。だから、我々は米国を侵犯することはありません、ということ。また(第二に)、米国を攻撃する力はありませんのでそんなに心配しないでほしい、ということ。第三に、我々の弱点はこのようであり、中国の内部は非常にぼろぼろなので、手助けをしてくれないか、そして、共に、アジア太平洋地域を安定させましょう、ということ。こういった目的なのではないでしょうか。

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