日本外務省、領事館員自殺事件で中共側の意見に反駁
【大紀元日本1月3日】駐上海日本総領事館員の男性が中共情報機関から外交機密情報、暗号解読要領等の提供を強要されたため、2004年5月に自殺したとされる問題について、日本外務省は「中国公安当局がウィーン条約に違反し、遺憾な行為を行った」と明言し、それに対し中国側は完全に事実関係を否認し、両政府の主張が真っ向から対立する形となっている。
この事件は、中共の情報機関が日本人領事館員に対してカラオケ店勤務の中国人女性との交際をネタにして圧力をかけ、駐上海日本領事館の杉本総領事が本国へ送った報告書の内容を漏らすよう要求したため、その領事館員が自殺したというもの。
日本外務省は「ご遺族の強い意向もあり、公表を差し控えるが、在上海総領事館の館員の死亡の背景には、現地の中国側公安当局の関係者による遺憾な行為があったと考えている」と公表していた。しかし中国当局はこれに対し激しく反論し、駐日本の中国大使館のホームページには、「日本側は、館員が職務の重圧のために自殺したと表明し、遺族の意思に基づき中国側に事件を公表しないよう求めた。この事件は中国政府関係者といかなる関係もない」とのコメントを掲載し、日本政府が故意に中国のイメージをダウンさせるための悪質な行動として批判してきた。
一方、日本外務省は中国大使館の発表は完全な捏造であるとし、自殺の原因は「職務の重圧」との見方は取っていないことを指摘、ホームページで「中国政府に対し、事件発生直後から、事実関係の究明を求めるとともに、厳重な抗議を行っている」と反論し、「中国政府関係者とまったく関係していないという中国政府の見解を受け入れることができない」と声明した。
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