シドニー・クラヌラ海岸の人種間抗争、負傷者続出
【大紀元日本12月13日】シドニー近隣の海岸地区で12日に勃発した白人の地元若者と中東系移民の間の人種間抗争事件に、ジョン・ハワード首相が沈静化を呼びかけたが、13日事件は近郊にまで拡大、すでに31人が負傷、21人が逮捕された。オーストラリア史上最悪の人種間抗争だという。AFPが伝えた。
情報筋によれば12日夕、中東系の若者約60人が海岸近郊地区に集結、11日に襲撃された報復活動を開始、棍棒で車両40数台を破壊し、若者2人を刺傷したという。現場に駆けつけた警察官6人および救急隊員2人が負傷した。これに対し、地元の若者が暴徒化、車両約50両を転倒、中東系のドライバーを棍棒等で襲撃した。
衝突の発端は先週、シドニー南郊のクラヌラ海岸で白人の水難救助員2人が中東系の若者に襲われ負傷する事件。クラヌラ海岸はイスラム系住民の集会場所となっていた。被害者の白人は携帯電話と電子メールで地元住民に報復を呼び掛け、白人の若者5,000人余がシドニー海岸に集まったという。群衆は「レバノン人と中東系移民は出て行け」、「オージ、オージ」などのスローガンを叫びながら、中東系の若者らを襲ったという。
ニュー・サウスウェルス州知事のイマ氏は暴動を引き起こした若者を非難、豪州の各移民団体代表を集め、暴動の拡大阻止を図った。警察当局現場指揮官のモロニー氏は、「暴徒化した若者は婦女を襲うなど、オーストラリア人のあるべき姿ではない」と今回の暴動を非難した。『豪州回教フォーラム』主席・イェータ氏は、「東海岸は3,000キロ以上もあるのに、どうしてクラヌラ海岸にこだわる必要があるのか?」とイスラム系住民に呼び掛けた。
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