続報・汕尾市虐殺事件:射殺された農民70人以上、虐殺の隠ぺいを謀る当局
【大紀元日本12月9日】強制収用された山林や農地、養殖湖沼などの補償金が支払われていないと、広東省汕尾市紅海湾地区の村民らが本年5月から抗議し続けている件で、中国公安当局は12月6日に、3000人以上の武装警察を現地に派遣し、抗議する農民らを武力で制圧、多数の犠牲者がでた。9日現在、すでに70人以上が射殺されたことが調査で分かった。
村民によると、6日中共公安当局は麻薬捜査と称し村に入り、戦車や機関銃などの武器を用いて抗議者らを制圧しはじめた。村民らは山に逃げ出したが、武装警察に射殺された。射殺された遺体の多くは山に放置されたままで、警察に包囲され、立ち入り禁止となっている。その後、警察は村民を見かけると即射殺し、9日現在の電話取材で確認されただけでも、すでに70人以上の村民が殺された。大半は20代の青年だという。武力鎮圧の直後の6日夜、当局は証拠隠滅を謀ろうとし、射殺現場を片付け、死体を火葬し始めた。一部の遺体は海に捨てられた模様。ある村民によると、今回の虐殺で約30箱の弾丸が使用されたと明かした。
現在、数千人の武装警察が村の出入り口に駐留、装甲車の砲口が村に向けられ、村民らが村から出ることは禁じられている。警察は毎日村に入り、勝手気ままに逮捕や家宅捜査を行うため、村民らの恐怖はすでに限界に達しているという。ある若者は取材の電話口で泣き崩れ、「いずれは殺されるから、早くここから脱出したい」と訴えた。
村民虐殺の情報を隠ぺいする中共当局
公安当局は8日、電力工場の爆発を計画したと疑いで黄希譲氏や黄希俊氏、林漢如氏など3人の村民代表を指名手配し、虐殺の口実をねつ造した。一方、地元の汕尾テレビ局は、村民が先に警察に向けて銃を発射したと報じたが、村民らは「我々は銃なんか持っていない」と真っ向から反論。地元政府も死亡人数を過少に発表し、さらに死亡者はみな自爆したと虚偽の情報を流している。
AFP通信は、汕尾市公安局や市の政府官僚に事実確認したが、事件を知らないと答えられ、一切のコメントを拒否された。
8日午後に開かれた中国外交部定例記者会見で、記者から虐殺事件についての質問があったが、スポークスマンの秦剛氏は、具体的な状況が把握できていないと答え、「いかなる状況においても、中国は法治国家である」と強調した。
電話取材中には通話が度々切断されたが、ラジオ自由アジア (RFA)によると、事件後、同ラジオ局に情報提供した村民代表の携帯と自宅電話がまったく通じなくなったという。
汕尾市のある高官は9日、現地の村民に連絡を取り、「銃で射殺されたことを外部に洩らすな、いわれたとおりにすれば、市がお金を払う」と説得していたことが取材で明らかにな
正義を求める農民ら(大紀元)
嘆き悲しむ遺族(大紀元)
泣き崩れる遺族(大紀元)
線香を手にして武装警察に懇願する遺族(大紀元)
った。