中国:国内加工業の収益急激下落、経済失速に懸念

【大紀元日本10月30日】今年の1月から9月まで、中国GDPの成長率は前年同期比わずか0.1%減少したのに対して、企業収益は前年同期比大幅の減益となっている。専門家によると、この現象は中国国内企業の増産に伴う増益がまったくないことをあらわし、経済が失速状態に陥っていると指摘した。

北京『財経時報』の報道によれば、中国国内企業は上述した失速状態に陥る原因はそれぞれ異なるが、エネルギー価格の高騰は主な原因と思われる。特に国際エネルギー価格の上昇が中国製商品の利益を大幅に相殺してしまったという。

中国国家統計局のデータによれば、より多くの利益は石油および天然ガス開発事業等に集中する一方、加工業企業は競争が厳しくなることまたは政府の価格規制によって、利益幅の縮小ないし損失を招いてしまう状況に陥ると見られる。

昨年と同様の経済成長情勢の下で2005年上半期に中国国内工業収益の増加は前年同期比22.5%と急激に下落した。39種の工業分類において、石油工業、鉄鋼、石炭、化工および有色金属鉱物を除き、化繊、交通運輸設備製造、建材、電力および電子通信工業のほとんどは減益し、ひいては下げ幅は40%以上の企業もある。

分析によれば、異なる産業の利幅の格差は、エネルギー産業と加工業間の価格格差に起因すると見られる。統計によれば、7月に中国国内の原材料、燃料、動力資源類、黒色金属材料類、有色金属材料類および化工原料類の仕入れ価格は前年同期比大幅に上昇し、中でも石油価格は前年同月比31.4%を急騰し、ガソリン、灯油およびディーゼル・オイルもそれぞれ22.5%、18%、20%を上昇した。

国際エネルギー価格の上昇は中国の加工産業に大きな脅威をもたらし、対中国投資者に大きな打撃を与え、さらに、中国企業の経営環境を悪化させる恐れがある。この局面はタイムリーに改善されなければ、経済成長が失速するだけでなく、より深刻な社会危機は引き起こされる恐れがあると思われる。

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