日系米人ロバート・キヨサキ氏単独取材
【大紀元日本10月30日】「金持ちパパと貧乏人パパ」(Rich Dad Poor Dad)は連続4年ニューヨーク・タイムズが選出するベストセラーの座に定着している。著者のロバート・キヨサキ氏は日系米人4世であり、産業や、投資、教育分野に成功を収める実業家。彼の新しい著書「辞職する前に」(Before You Quit Your Job)は実経験を基づいて、サラリーマンから企業家に躍進するためのアドバイスを提言している。
「米国と英国はともに共産主義を実施している。生計のため多くの人々は一生働かなければならぬ、定年退職できなくなる。米国の社会安全及び医療保険の赤字は74兆ドルに達し、世界中の金を集めても、この借金を返せない」とキヨサキ氏は社会安全保険システムに欠陥があることを指摘し、教育現場では学生の財務IQを育成すべきと語った。ちなみにMaricopa Community大学はすでにキヨサキ氏の本を教材にしているという。
キヨサキ氏は大学卒業後、海軍で服役し、1977年に会社を設立した。1985年にはさらに教育会社を立ち上げ、世界中から集まった1万人以上の学生に、ビジネスと投資学を教えていた。
1994年、キヨサキ氏は会社を売却し、仕事を辞めたした、そのとき彼は47歳だった。その後「金持ちパパと貧乏人パパ」を出版し、いままで2千万冊を売り上げた。
キヨサキ氏はハワイで生まれた日系アメリカ人。ハワイでは多くの日本人が政府機関に従事し、貧乏人パパ(本当のお父さん)もその中の1人で、真面目に給料で生活している、金持ちパパ(親友のお父さん)は中国人で、ハワイにいる中国人の多くは、会社経営者で、多くの財産を所有しているという。キヨサキ氏は本の中にこう描いた、「金持ちパパは、お金を自分のために働かく道具に変身させる術を教えてくれた、しかし今の学校はお金を得るための労働技術しか教えていない、貧乏人パパもそのようなレールを歩んでいた」
「世界は激変している」とキヨサキ氏は数々の変化を例に挙げ、「特に1996年遠距離通信技術が実用化されてから、企業は国境を越え、海外の安い労働力を雇うことは容易にできるようになった。例えば、企業側は時給200ドルのアメリカ博士を雇うより、時給20ドルのフィリピン博士を選ぶであろう。そのような状況の中にいい成績ばかりを目指し、財務自由(Financial Freedom)の素人であったら、例え博士になっても、社会に認められず、経済的に窮地に立たされる可能性はある」と熱弁を振舞った。
キヨサキ氏は自分を反逆者と例え、世間一般の人から逸脱しており、人や政府を批判するときもあるが、規則破りなことはしないと自評し、「人に財務独立を教えることが志で、自分は教育者だ、政治にはまったく興味がない、教育でしか人を変えられない」と語った。
「時代の激変に適合していかなければ、必ず取り残される」と目の前にいるこの体格がガッチリしている格好いい中年実業家からは、58歳の実年齢とは結びつかない強力なパワーを感じ取った。