遼寧省大連:日系企業ストライキに現地政府が介入
【大紀元日本9月28日】調べによると、大連経済開発区6社の日本企業でのストライキに影響され、キャノン中国人従業員ら数千人も9月9日朝からストライキをはじめ、「賃金引上げ」を要求した。企業側との談判により、一時、賃金の引き上げを認められたが、現地政府が介入してストライキが違法活動とされ、引き上げを取り消されたという。さらに、公安部門は直ちにストライキを中止しない者は今後大連での就労資格を剥奪すると従業員側に通達した。
政府側の介入は、従業員らに不満をかき立て、ストライキは更に拡大し、一時は、3万人にものぼり、十数社の日本企業に広がったという。さらに、政府がストライキを規制する情報がネットで広がった後、現地民衆が当局に大変な不満を示し、ネットで「共産党は売国」などの反政府の発言が飛び込み、政府の行為を「売国」とし、大連市長の免職を求めた。当局が高調に記念する9月18日抗日戦争60周年の活動により、高まった民衆の反日ムードは、一変して反共の方向に転向している傾向が見えた。
今回のストライキに関わった日本企業は、キャノンのほか、三菱、東芝テレビ、東陶、イトキン、日本電産、日新工機など十数社。日本電気のみ9000人もストライキに参加したという。
ストライキは先週まで全部終了し、キャノンは、従業員に100元の賃上げをし、他の日系企業もそれぞれ賃上げをしているという。
ストライキで、従業員除名と一連のストライキ鎮圧の法令が作られ、ストライキの組織者と見られる二人のキャノンの従業員が逮捕され、一連の政府の介入により、先週、静まったという。キャノンのストライキに参加した従業員の一部は除名され、企業側が現在黒竜江省から従業員を募集しているという。
ストライキの起因に関して、キャノンの労働組合の責任者が電話取材の中、「複雑である」と答え、二人の逮捕された従業員の現状について、「コメントする立場ではない」とした。
開発区のある官員に確認したところ、日系企業の一般従業員は、給料は500元前後で、10年前と変わりなく、他の地区と比べより低いという。また、ストライキの最初は、全国総工会(全国労働組合本部)も黙認していたが、ストライキの規模が大きくなったところで、政府が現地の公安を調達し、介入したという。
ストライキのニュースに関して、現地のメディアは一切報道していない。現地のある新聞社の責任者に報道しない原因について確認したところ、「あまりにも敏感である」と答え、それ以上のコメントを控えていた。