台湾国民党新主席:「新中間路線」、反共だが反中ではない立場を堅持
【大紀元日本8月8日】新しく国民党主席に選ばれた台北市長・馬英九氏は8月5日、台湾・中国時報の取材で、就任後、天安門事件の名誉回復を要求し、法輪功を声援するほか、「反国家分裂法」を批判する立場は変わらず、
「六四天安門事件の名誉回復をしなければ、統一の話に乗らない」と強調した。また、▽「中国共産党には反対するが、中国は反対しない」▽台湾独立へ反対▽「両側主義」の協議で両岸問題を平和裏に解決を図る、という台湾海峡両岸の「新中間路線」を主張した。
馬主席は、従来通り、中国共産党内部の民主化問題について継続的に批判していくと明言した。「国民党主席に就いても口を閉めることはありません。あれはかえって友好的な態度ではない」 また、「民主は根を下ろさないならば、両岸関係に対して不利である」と強調した。
国民党の両岸問題に関する将来の具体的施策について、馬氏は、中華民国の憲法を基本にすると表明。彼は、新たに修正された憲法第十一条の条文は、すでにはっきりした枠を決めてある、つまり、「一国両地区」:大陸地区と台湾地区であると説明した。
馬氏は、両岸は非平和的な方式と片側主義(Unilateralism)を取らずに、両側的、平和的な方式で話合いによって解決すべきと示した。「反共だが反中ではない」の立場と、両岸の平和を主張することで、台湾独立に反対する人々にも道を開いた。この立場によって、緑営(民進党)からも藍営(国民党)からも、台湾内部多くの層から支持が得やすくなり、いわゆる台湾の「新中間主義」である。
「反共」の立場を取ったことで、中共側の批判については、馬氏は笑いながら、「気にしていない。彼ら(大陸)はもう、自らも共産主義をあまり信じていないので、反共を責める理由がないでしょう。彼らは現在恐らく、もはや共産主義ではないでしょう」と述べた。
また、馬主席は、大陸の未来は多くの変化があるかも知れないと観察しており、特に、六四天安門事件や法輪功も含めて、中共はすでに考え直す兆しが見えており、名誉回復が「胡錦涛氏の任期内にできるかもしれない」と示した。