東京在住中国人、一時帰国中に「国家秘密漏洩罪」で逮捕
【大紀元日本7月13日】東京練馬区在住の中国人女性・苗維栄さんは7月8日、北京に一時帰国中、国家安全局により「国家秘密漏洩罪」で逮捕された。
大紀元は7月8日、苗さんが逮捕される直前に本人と連絡を取り、取材を行っていた。苗さんによると、前日午後2時ごろ、彼女は二人の友人と「上訪村」(地方から北京へ直訴に行く人々が集まる臨時的な居住所)に行って帰ってくる途中、国家安全局に呼び出され、12時間ほど拘束された。8日の朝3時頃ようやく釈放され、苗さんが帰国中泊まっていた母親の家に戻ると、家は既に調べられた痕跡があり、パソコン、カメラ、ビデオカメラが無くなっていた。
同日、家のビルの下を警察と私服警察に囲まれ、外に出られない状況になった。午後3時30分ごろ、大紀元から取材を受けている最中だった苗さんは、警察が部屋の中に入ってきたと最後の言葉を残し、そこで取材は中断された。再び電話が繋がった時、苗さんは既に連行されていた。苗さんの母親に残された刑事拘留証には、拘留原因として、「国家秘密漏洩罪」と書かれていた。
7日に国家安全局から苗さんが呼び出されたのは、友人と「上訪村」に行って帰ってくる途中だった。彼女は「上訪村」にて、ある人から、強制的な土地収用や建造物の取り壊し問題に関する法律及び直訴についての政策など、2通の公式文書を買ったという。一通は国家信訪局(苦情処理・投書、或いは自ら出頭する人の申し立てを取り上げ、処理する部門)のもの、もう一通の内容は、直訴問題を管理する中央幹部のスピーチだった。
直訴問題専門弁護士、ニ・ユーラン(倪玉蘭)さんによると、苗さんの「上訪村」に同行した友人に文書の内容を確認したところ、2通とも雑誌で公表された文書であり、何処でも手に入れられることが分かったという。
苗さんは3年前、北京に残していた自宅建物が強制的に取り壊された経験がある。「長く外国に住んでいた私は、まったく中国国内の事情を知らずにいました。法治国家である以上、すべては法律に基づいて処理されるであろうと単純に思い、私は理詰めで大いに論争し、弱いものの見方になって戦いました。しかし、私はその後、当局の恐喝やペテンの被害に遭い、ついには拘禁されてしまいました。何ヶ月も奔走し、焦り、悩み、憤慨し、と精神的ダメージを受け続けた結果、最後には流産してしまいました」(「正論」雑誌2005年1号、苗さんの証言)。日本に帰った後、苗さんは自分の経験を持って中国での強制的な土地収用や建造物の取り壊しの実態を暴露するため、奔走していたのである。(2003年大紀元関連報道http://www.dajiyuan.com/gb/3/9/17/n377082.htm)