【社説】メディアよ 悪党の手先となり時代の勇者を弾劾することなかれ

【大紀元日本5月17日】今年4月23日、中国共産党脱党(団)者が百万人に達した際、全世界から集まった民主運動のエリートたちがニューヨークマンハッタンで空前の規模となる“4・23自由民主大デモ”を行った。デモ行進の準備委員会の発表によると、「世界日報」紙にデモ予告の広告掲載を依頼した際、「九評共産党」が引き金となり脱党が始まった内容の部分を削除するよう求められ、変更を何度も経て、結局、同紙が一方的に契約を破り、今なおいかなる書面による回答もないままであるという。

一方、その他の海外の中国語メディアも「九評」、「百万人の脱党」のような重大事件があるにもかかわらず、関連する活動に対して片言も言及しておらず、異様な沈黙を保っている。

これはどうもおかしな現象である。基本的なメディアの常識と嗅覚を持っている記者であれば、誰しもこのような絶好の報道チャンスを逃すはずがない。この尋常でない沈黙から、容易に舞台裏に伸びてきている中国共産党の魔手の影を見ることができる。

事実上、海外の中国語メディアがその立場を変えるのは今回が初めてではない。1999年中国共産党が法輪功への迫害を開始した当初、海外の多くの中国語メディアは次から次へと迫害に対して暴露し厳しい非難を行った。しかし、中共の海外への浸透力度の増大に連れて、中国語メディアの法輪功に対する正面的な報道と声援文章は日に日に減って行った。以前メディアのパネラーとして歓迎されていた海外の民主運動家たちも、中共の新ブラック・リストに載せられ、彼らの文章と活動が中国語メディアで報道されることも次第に減っていった。

人類の文明史において、善と悪、正と邪、自由と独裁は絶えずさまざまな形式で闘争した。近代に入り、この闘争は民主社会と共産勢力の対抗の形で表れる。旧ソ連と東ヨーロッパの崩壊後、中国共産党は独裁勢力の核心になって、引き続き人類に災いをもたらしている。

しかし、この歴史上稀に見る邪悪な権力の体系で、幾千幾万の華人に災難をもたらした独裁体制である中共は、かつての尊大横暴から今日、困窮を窮めた状態に至った。「大紀元時報」紙が発表した「九評共産党」およびそこから火かついた百万人の脱党ブームは、悪党の体系に対してまたもや重い衝撃を与えた。疑う余地もなく、中共の邪悪な統治はもはや崩壊寸前であり、中国社会は重大な精神変革に直面することになる。中国及び世界中の人々が中共の暴政から抜け出し、自由民主に向かって行った努力に、希望の光が見えてきたのである。

正邪の戦いの天秤が日に日に正に傾きつつある今、中国共産党は断末魔のあがきを見せ、中国国内でメディアを厳しくコントロールし、はばかることなく罪のない人々を捕まえ、さらには海外にもその魔手を伸ばし、民主、自由の声を締め付け、そして「九評」及び脱党に関する情報をあらゆる方法で閉鎖しているのである。

中国共産党が依然として法輪功学習者、宗教の信者、直訴者、異議者に対して引き続き弾圧を強めているとき、海外の中国語メディアの中共賛美は以前にも増して盛んである。

海外の中国語メディアのこのような理解に苦しむ転向を目の当たりにして、人々は思わずこのように聞きたくなるに違いない。一体、この数年間海外の中国語メディアになにがあったのか?中国共産党の経済利益と政治圧力によって買収されたのか、それとも中共の将来性を見込んで下した判断が間違ったのか?彼らと中共は舞台裏で一体どのような取引を交わしたのか?

メディアは社会の公器であり、社会の良心を代表する。いかなるメディアであっても現代社会でその評判を確立し維持しよう思うなら、このもっとも基本的な職業道徳を固守し、その道義的な責任を負わなければならない。公正なメディアというものは、独立した崇高な品格を必要とし、歴史の潮流を反映し、明示しなければならない。これはメディアの最大の歴史的使命である。

中国共産党―この人類最大の独裁“腫瘍”が崩壊に向っている今、海外の中国語メディアの多くは、わずかな目先の利益と中共の圧力に屈し、この歴史の流れに対して見て見ぬふりをし、一切沈黙を保ち、独裁者の手先となり、平和を装っている。さらには、中国共産党のブラック・リストに協力して海外の民主的活動を弾圧している。これは疑うべくもなく中国語マスコミ界のこの上ない恥辱である。

何はともあれ、中国共産党の崩壊は避けられない運命であり、中国の民主化の潮流をだれも妨げることはできない。本来明るいはずの前途を中共の滅亡という運命に結びつけたのは、大いに不明知な選択であろう。このようなメディアの基本的な職業道徳を裏切り、歴史の大勢に背くやり方は、中国語メディアの評価と民衆の支持をこの上なく損なう行為であり、華人社会の発展と進歩に対して巨大な障害をもたらすことになり、華人世界にとって大きな不幸である。

中国が民主と富強に向うことを願い、国内の人々の未来に関心のある海外の華人として、中国国内の庶民の最大の助けになることは、金銭の支援ではなく、更に体面上の上塗りでもない。それは他でもなく、精神面及び道義上の声援と自由なる情報への声援なのだ。前者は独裁者が庶民を虐待する資本を増やして、人民の苦難を激化させるだけである。社会の進歩、民衆の自由に助力する可能性があるのは後者である。ゆえに、海外の各種の民主運動を積極的に声援し、「九評」及び「脱党」を声援し、共に中共悪党の追放に参与することは、海外の中国語メディアが中国社会に貢献できる最も良いきっかけとなる;逆にこれらの問題に対する退却と沈黙は、中国語メディアが原則を放棄し、責任を負わない最大の証明になるだろう。

チャーチル氏はこう言った:善良であっても、軟弱な姿勢だと悪の毒々しさを強化する、つまり善良な人たちの沈黙が悪党どもの支援になってしまうのだ。

海外の華人として、私達はよく考えるべきである。海外中国語メディアの中国共産党の悪行に対する沈黙及び放任は、中国大陸の庶民の悲劇に拍車をかけており、その責任を負うべきではなかろうか。私達は自分の良心に尋ねてみるべきである:私達は彼らが困境からに解脱できるよう私達の責任──少なくとも道義上の責任を果たしたのだろうか。

滅亡に直面し、中国共産党があらゆる手段を用いて辛うじて余命を保とうとしていることは十分推測できる。海外の中国語メディアがどのように自分の演じるべき役を選ぶかは、すでに海外の華人と主流社会の注目の焦点となっている。社会の真相を公正に報道できる独立したメディア、圧力を恐れないで正義の声を発することのできるメディアこそが中国社会の進歩及び間もなく到来する歴史の巨大変化のために光り輝く一筆を書きおろすことができる;逆に、歴史の流れに背く、勇者を弾圧する、独裁者のゴマすりをする堕落したメディアは、時代の変遷を妨げることになり、長期にわたってその屈辱を味わうことになるであろう。

歴史は必ず我々全ての行為を記録に留める

海外の中国語マスコミ界の一員として、私達は同業者と共に、民主、自由の時代スローガンを打ち出し、共に海外の中国語マスコミの新局面を創始したいと願っている。私達は邪悪な中国共産党が間もなく崩壊するこの歴史的瞬間に、海外の中国語メディアが時代の潮流に順応して、勇敢にその道義的責任を引き受け、公正なメディアの役割を果たすことを切実に願っている。そして、悪党・中共による崩壊する歴史の大きな流れを必ず助けていかなければならない。「九評」及び「脱党」などの重大な歴史的現象を決して軽視せず、更には悪党・中共の手足となり、時代の勇者を弾劾するなどといった歴史の流れに逆行する行動を取らないように強く望む。

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