2026年7月21日、米連邦議会議事堂で開かれた「中国の自由と米台安全保障フォーラム」で、張而平氏が発言している (張奕/大紀元)

「中共による米国法制度の悪用に警戒を」 法輪大法情報センター広報担当

法輪大法情報センターの広報担当、張而平氏は、米政府は中国共産党(中共)がアメリカの法制度を悪用し、越境弾圧を行っていることを警戒すべきだと述べた。

張而平氏は7月21日、米連邦議会議事堂で開かれたフォーラムに参加し、こうした見解を示した。同氏によると、中共公安部と国家安全部が海外で共同して「法輪功北米対策工作処」を設置して以降、中共は法輪功団体に対し、少なくとも3つの手法による越境弾圧を行っている。具体的には、アメリカの法制度を「武器」として利用し、報道の自由を悪用し、暴力的な脅迫を行うことだ。

中共「アメリカの法制度を武器に」 法輪功を攻撃

張而平氏は、「第一に、民主制度、とりわけ法制度が(中共によって)武器化されている」と述べた。

「中共は実際に、アメリカの団体やアメリカ市民を訴えるために、われわれの法制度を武器にしている」

オーストラリア在住の著名な法学者で、元北京大学法学部で教鞭をとった袁紅冰氏は以前、大紀元の取材に対し、2022年の中共第20回党大会前に開いた会議で、習近平が法輪功に対する越境弾圧戦略の強化を指示し、その中には法輪功と神韻芸術団に対する法律戦やメディア戦も含まれていたと述べた。

中共が神韻の非営利団体としての資格を取り消そうとした事件は、典型的な法律戦の一つだ。

2024年7月25日、米司法省は、中国系の男2人が中共政権の代理人として活動し、ニューヨークに本部を置く神韻芸術団を妨害しようとしたことを認めたと発表した。

神韻は2006年に設立した世界有数の中国古典舞踊と伝統音楽の舞台芸術団体で、その使命は中国5千年の神伝文化を復興し、「共産主義以前の中国」を表現することにある。毎年、5大陸の200以上の都市で100万人を超える観客に公演を届け、幅広い支持を集めている。中共はこれを警戒しており、2006年以来、神韻に対する越境弾圧を続けている。

裁判記録によると、2人の中国系男性は、アメリカの覆面捜査官を米内国歳入庁(IRS)の職員だと思い込み、賄賂を渡そうとした。目的は、神韻の非営利団体としての資格を取り消すことだった。検察側は審理で、関連事件において神韻を標的として明確に名指ししたのは初めてだと明らかにした。

ニューヨーク南部地区のダミアン・ウィリアムズ連邦検事は、この事件は「外国勢力がアメリカ本土で行った悪質な越境弾圧の試み」の一部だと述べた。

張而平氏は、「彼ら(中共)は影響力を利用し、(アメリカの)制度や法体系、公共機関、監督手続きを乱用し、組織的な訴訟や政治的動機に基づく苦情、嫌がらせなどを通じて、標的となった団体の資金や人員を消耗させようとしている」と述べた。

「しかも、標的となっているのは法輪功だけではない。他の団体も影響を受けている」

「したがって、その目的は必ずしも法廷で勝つことではない。経済的負担を与え、時間や労力を奪い、評判を傷つけ、人々の参加を妨げることで、中共を批判する者を沈黙させることにある」

「民主的な法制度は開かれ、公正であるべきだが、同時に中共のような外国勢力による悪用にも警戒しなければならない」と述べた。

西側メディアを利用して世論操作を行う

張而平氏は、中共が西側の自由なメディアプラットフォームを利用して報道の論調を操り、世論を形成しようとしているとも指摘した。

同氏は、「中共による2つ目の越境弾圧の方法は、自由なメディアを利用しようとすることだ」と述べた。

「開かれた社会が自由なメディアを重視するのは、真実を明らかにするには自由な調査と検証が欠かせないからだ。しかし中共はこの開放性を利用し、偽情報活動や組織的な影響力工作、操作した言説を通じて世論を形成すると同時に、その背後で自らが指揮している事実を隠そうとしている」

近年、中共が西側の自由なメディアを利用して法輪功団体を中傷するケースがたびたび起きている。中でもニューヨーク・タイムズの報道は注目を集めている。

2024年3月以降、ニューヨーク・タイムズは神韻と法輪功を攻撃する記事を少なくとも12本掲載している。

同紙は報道の中で、神韻が学生出演者に十分な報酬を支払っていないと主張した。ニューヨーク州の労働当局はこの非営利団体に対する調査を開始したが、記事では、同州の未成年出演者に関する法律は「出演者に報酬を支払うべきか、またいくら支払うべきかという問題には触れていない」と認めている。

2024年11月7日、神韻芸術団は声明を発表し、ニューヨーク・タイムズの記事は「虚偽に満ちている」とし、「われわれの組織の慣例や文化を著しく歪曲し、当団が『未成年者や若者に依存している』という虚偽のイメージを描こうとしている。この主張は事実と異なり、不満を抱く少数の元アーティストの個人的な証言に基づいている」と述べた。

神韻は声明の中で、公演団体に所属する芸術家の85%は成人であり、残る15%は、関連する2つの学校、飛天大学と飛天芸術学院で学ぶ「才能ある若者」から選ばれていると述べた。

また待遇について、飛天のすべての学生には全額奨学金を支給しており、「住居と食事を含め、年間約5万ドルに相当する。さらにツアー中は、高級ホテルでの宿泊、食事、さらには大部分の娯楽活動を含め、すべての費用を公演団体が負担している」としている。

神韻の公式サイトによると、2026年4月8日、ニューヨーク州労働局は調査結果を公表した。ニューヨーク州労働局は、神韻が未成年出演者の待遇、労働条件、報酬に関するいかなる法律にも違反していないと認定した。未払い賃金は0ドルで、賃金の不足額も0ドルだった。

一方、調査では、一部の記録保存や行政通知の要件について不備が確認されたが、これらの問題はすでに対応済みだという。神韻は、こうした分野でも厳格な基準を維持することを重視しており、今後も運営全般で高い水準を保つための機会が得られたことに感謝するとした。

ある中国系YouTuberは、複数のXへの投稿で、自分がニューヨーク州政府の機関に神韻について苦情を申し立て、同芸術団に対する法的措置を引き起こそうとしたことを誇示し、他の人々にも同じようにするよう呼びかけた。また、この人物はニューヨーク・タイムズに複数の取材対象者を紹介したと自慢している。

2024年、ニューヨーク・タイムズが法輪功と神韻を攻撃する記事を掲載した後、中共系の大量のアカウントによってSNSのX上で拡散した。そのうち、主要な攻撃記事の中国語版は、2024年にXで最も多く共有されたニューヨーク・タイムズの記事となった。英ブライトンの著名な独立系ソーシャルメディア分析ツールBuzzSumoの公開統計によると、同記事のX上での「リポストと共有は2万8千回を超え、その8割はフォロワーのいないボットアカウントだった」

張而平氏は、「ハーバード大学のGary King教授の研究によると、中共政権は毎年、少なくとも推計4億4800万件の偽のSNSコメントを作り出している」と述べた。

「中共の標的は法輪功だけではなく、人々の判断そのものにも及んでいる」

爆破や殺害予告 神韻 法輪功 支持者を標的に

張而平氏は、「第三に、ここ数年、法輪功団体、神韻芸術団、劇場に対する脅迫が増えている。爆破予告や大規模銃撃の予告も含まれる。ケネディ・センターも爆破予告を受けたと報じられた」と述べた。

「われわれも爆破予告を受けた。神韻芸術団の公演を阻止すると脅す者もいた」

「さらに、選挙で選ばれた公職者への脅迫もある。トランプ大統領、イギリスとオーストラリアの首相、法輪功を支持する国会議員などを含む」

法輪大法情報センターが2026年8月12日に発表した情報によると、2024年3月以降、法輪功、神韻団体、その支持者に対する殺害予告や爆破予告は308件に達しており、政府関係者や政府機関を標的としたものも含まれている。

張而平氏は、こうした脅迫はアメリカの国家安全保障を深刻に脅かしているとみている。

同氏は、「外国勢力がアメリカ本土でアメリカ人を脅迫しようとするとき、これはもはや単なる人権問題ではない。実際には国家安全保障の問題だ」と述べた。

中共の越境弾圧 なぜアメリカ人が重視すべきなのか

なぜこの問題をアメリカ人やアメリカが重視すべきなのか。なぜ議会が関心を持つべきなのかと疑問に思う人もいるだろう。

同氏は、「答えは非常に簡単だ」とし、共産主義中国が今日、アメリカの宗教信仰者を脅迫することに成功すれば、次の標的は記者、人権活動家、大学などになる可能性があると述べた。

同氏は、孔子学院がその実例だと述べた。「一部の機関は看板を掛け替え、さらには高校にまで入り込んでいる」

張而平氏は、法輪功と神韻を中共の越境弾圧から守ることは、憲法がすべての人に保障する基本的自由と基本的権利を守ることだと述べた。

「一つの集団に対する大規模な迫害が、永遠にその集団だけにとどまることはほぼない」

「歴史が示しているように、阻止しない限り、共産主義の影響は拡大し続ける」

張而平氏は、アメリカは「外国政府が国内、われわれの足元で脅迫活動を行うことができないようにすべきだ」と述べた。

「したがって、法輪功を守ることは特別待遇を与えることではなく、すべての人の憲法上の自由を守ることだ」

「これは、外国勢力がわれわれの裁判所を利用してアメリカ市民を攻撃することがないよう、司法の公正性を守ることにも関係している」

「また、宗教の自由と言論の自由を守ることにも関係している」

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