スライディングエクササイズは、それ自体がひとつの独立したジャンルといえます。体力向上や健康改善に役立つエクササイズは数多くありますが、その多くはスライディングの要素を加えることでさらに効果を高めることができます。スライディングの動きはエクササイズの難易度を上げ、特にお腹まわりや骨盤の体幹筋群において、全身の筋肉の協調性を高める働きをもたらします。
これらのエクササイズには「学び」の要素があります。正しいフォームを保ちながら複数の筋肉を同時に使うことを、体で覚えていく感覚です。
すべては「コントロール」にかかっています。
体幹強化に効くスライディングエクササイズ5選
以下に紹介するエクササイズは、体幹を効率よく鍛えるのに最適です。必要なのは、家具用やトレーニング用のスライダー、または厚手の靴下と十分なスペースだけです。
これらは多くの方に安全かつ効果的なエクササイズですが、自分に合っているかどうか、かかりつけ医や理学療法士などの専門家に相談することをおすすめします。
1. スライディング・ボディソー
このシリーズはプランク動作から始めましょう。通常のボディソー(体を前後に揺らす動き)は肩と足首に焦点を当てますが、スライダーを加えて足首の動きをなくすことで、体幹の筋肉により負荷を集中させることができます。
おすすめの理由: シンプルな工夫で、すでに優れたエクササイズであるボディソーをさらに効果的にし、体幹への負荷をワンランク上げることができるからです。
Ceridwen Hunter(The Epoch Times)
やり方
- 床にうつ伏せになり、前腕とつま先で体を支えます。肘から上の腕は床に対して垂直に保ち、肩から足まで一直線になるようにし、腰が反ったり沈んだりしないよう意識します。
- 腕を使って体を前後にスライドさせます。足はスライダーに乗せて滑らせます。動きは大きくなく、前後合わせて約15cm程度です。
- 前後の動きを1回と数えます。合計で12回×3セットを目指しましょう。
うまくできない場合は: 前後に大きく動かせなくても、できる範囲で挑戦してください。その場で姿勢を保つだけでも、体幹強化に十分効果があります。
2. スライディング・ニータック
今度は腕を固定し、足を動かして体幹を鍛えます。
おすすめの理由: 正しく行えば、スライディング・ニータックはまさに「動く芸術」といえます。股関節屈筋群(腸腰筋など、太ももの付け根を動かす筋肉)や脚の筋肉に負荷を与えながら、動作中ずっとハイプランクの姿勢を保つことができるからです。
Ceridwen Hunter(The Epoch Times)
やり方
- ボディソーと同じ体勢ですが、今回は腕を伸ばした腕立て伏せの姿勢から始めます。つま先はスライダーに乗せます。
- 膝と股関節を曲げながら、足を手の方へスライドさせます。
- 限界まで引き寄せたら、再び元の姿勢に戻ります。これで1回です。10回×3セットを目指しましょう。
うまくできない場合は: 無理せず、できる回数から始めましょう。体幹が弱くて足をスライドさせにくい場合は、腕に体重をかけて少し前傾すると動かしやすくなります。
3. スライディング・プランク・トゥ・パイク
プランク系のスライディングに慣れてきたら、さらにレベルを上げましょう。体幹強化に優れ、股関節屈筋群に深く効き、膝の動きを抑えながら行うエクササイズです。
おすすめの理由: 股関節屈筋群が強くなると歩行が安定し、力強い動きが生まれ、転倒予防にもつながります。
Ceridwen Hunter(The Epoch Times)
やり方
- ニータックと同じ姿勢で始めます。
- 膝を伸ばしたまま股関節を曲げ、足を手の方へスライドさせます。このとき腰が高く持ち上がります。
- 限界まで引き寄せたら、再びプランク姿勢に戻ります。これで1回です。10回×3セットを目指しましょう。
うまくできない場合は: 大きく動けなくても問題ありません。できる範囲で挑戦してください。見た目は難しそうですが、実際にはそれほど大変ではなく、続けるうちに徐々に楽になります。回数やセット数も無理のない範囲で調整してください。
4. スライディング・レッグカール
ここまでうつ伏せで行ってきましたが、今度は仰向けで挑戦します。スライディング・レッグカールは肩と体幹を使うだけでなく、特にハムストリング(太ももの裏の筋肉)に大きな負荷をかけられます。
おすすめの理由: 多くの方が取り組みやすく、ハムストリングと体幹を同時に鍛えながら、全身のバランスコントロールを身につけることができます。
Ceridwen Hunter(The Epoch Times)
※ 最初は少しぎこちなく感じるかもしれませんが、練習するうちにスムーズになります。
やり方
- 仰向けになり、足をまっすぐ伸ばして、かかとをスライダーに乗せます。腕は体の横に広げ、床に置きます。
- 腰を持ち上げながら、かかとをお尻の方へスライドさせます。ブリッジのような姿勢になります。
- 限界までスライドしたら、ゆっくりと足を伸ばしながら腰を床に戻します。これで1回です。10回×3セットを目指しましょう。
うまくできない場合は: できる範囲の動きから始めましょう。最初は片足ずつスライドさせるのもよい方法です。
5. スライディング・ラテラルランジ
最後は立って行うエクササイズです。通常のランジは踏み込んでスクワットしますが、ここではスライドで足を動かすことで、股関節の内転筋(足を内側に引き寄せる筋肉)と外転筋(足を外側に開く筋肉)を効果的に鍛えられます。
おすすめの理由: 股関節の内転筋をしっかり鍛えられ、横方向の動きが全身の安定感を高めてくれるからです。
Ceridwen Hunter(The Epoch Times)
やり方
- 足を肩幅に開いて立ち、両手をお腹の前で組みます。右足をスライダーに乗せ、左足は床に置きます。(両足をスライダーに乗せると、意図せず大きく開脚してしまう場合があるので注意してください。)
- 右足を横にスライドさせながら、左足でスクワットします。手は顎の近くまで引き上げます。
- 元の姿勢に戻るときは、手を下げながら右足を引き寄せます。これを繰り返します。終わったら、スライダーを左足に移して同様に行います。
- 足を外にスライドして戻る動作で1回です。左右それぞれ12回×3セットを目指しましょう。
うまくできない場合は: 大きく動けなくても大丈夫です。続けることで徐々に筋力がつき、可動域も広がっていきます。
これらのスライディングエクササイズを組み合わせることで、体幹や脚の筋力を高め、安定感を養い、転倒リスクを下げることができます。ぜひ日々のトレーニングに取り入れてみてください。
(翻訳編集 井田千景)
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