2017年10月18日、北京で開かれた中国共産党第19回全国代表大会で演説する習近平国家主席を前に、軍代表団を見守る中国の警備員(FRED DUFOUR/AFP via Getty Images)

習近平が9日間動静途絶える 健康不安や権力動向巡り憶測

中国共産党(中共)総書記の習近平が5月26日以降、公の場に姿を見せておらず、6月3日時点で9日間にわたり動静が途絶えている。また、中共機関紙などの官製メディアは例年公表している5月の政治局会議について報じておらず、習近平が5月末から6月初旬にかけて北朝鮮を訪問するとの観測も実現しなかったことから、国内外でさまざまな憶測を呼んでいる。

中共政治局会議は通常、毎月末に習近平が主宰して開催する。新華社通信は会議当日に結果を伝えるのが慣例で、経済情勢の分析や重要文書の審議などを公表する。一方、高官人事など機密性の高い議題については公表せず、「会議はその他の事項も研究した」との表現で締めくることが多い。

ところが、6月2日現在までに新華社は5月の政治局会議に関する報道を行っていない。この異例の状況を受け、中国国内外のネット上では習近平の健康状態や党内情勢を巡る憶測が広がっている。

▶ 続きを読む
関連記事
中共は7月23日、元幹部3人に対する厳重処分を相次いで発表した。温家宝元首相の元秘書が「偽造身分証」を使用していたという異例の罪名が浮き彫りになったほか、機密漏えいや大学内の不正など、中共官僚機構の深い腐敗構造が改めて露呈
中国の一部SNSアカウントが中共幹部の失脚を事前に示唆している問題で、官製メディアが体制内の「内通者」による情報漏えいを報道した。学者は金銭目的だけでなく、党大会前の権力闘争や派閥間の情報戦が背景にある可能性を指摘
中国の国有金融機関幹部を対象に資産や収入の厳格な調査が進む中、監査回避を目的に離職しパスポートを取得して海外へ渡る動きが浮上。資産確認は家族名義や海外不動産にも及び、当局は実態把握を急いでいる
中国共産党(以下、中共)の権力の本質は、典型的な「土匪型権力」である。すなわち、暴力によって権力を奪取し、さらに暴力によってその権力を維持するというものである。
習近平の父・習仲勲も処刑寸前だった。1935年の粛清から現代のAI監視まで、中共の社会統制はどう進化したのか。約9万字の研究報告書『中共治安機関の構造研究』が、1000万人超の情報網やデジタル監視の実態を解き明かす。