令和8年5月28日、高市総理は、国賓として訪日中のフィリピン共和国のフェルディナンド・ロムアルデス・マルコス・ジュニア大統領と首脳会談等を行った(出典:首相官邸ウェブサイト)

日比関係は「プラチナ時代」へ 共同声明の全貌

2026年5月26日から29日にかけて、フィリピン共和国のフェルディナンド・マルコス大統領が国賓として日本を訪問した。同月28日に行われた高市早苗総理大臣との首脳会談後に発出された共同声明「未来を共に織りなす:平和、繁栄、可能性」は、両国関係が前例のない水準の信頼と協力を有する「プラチナ時代」に入ったことを高らかに宣言する歴史的な内容となった。

最大の焦点は、厳しさを増す国際的な安全保障環境を背景に、二国間関係を従来の戦略的パートナーシップから最高位の「包括的・戦略的パートナーシップ」へと格上げした点である。東シナ海・南シナ海における協力強化といった近隣外交から、グローバル・サウスとの連携、さらには中東情勢に至るまで、極めて広範かつ野心的な合意を含む本声明の全容を以下に詳報する。

海でつながる隣国として特筆すべきは、国際法(特に国連海洋法条約:UNCLOS)に従い、両国間の排他的経済水域(EEZ)及び大陸棚の海洋境界を画定するための正式交渉を開始すると決定した点である。 また、東シナ海及び南シナ海の情勢に対して深刻な懸念を表明し、中国共産党政権を念頭に、力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対する姿勢を打ち出した。また、2016年の南シナ海に関する仲裁判断への支持を改めて表明したほか、台湾海峡の平和と安定の重要性も強調している。これらの安定に向け、巡視船供与などの沿岸警備隊支援を継続するとともに、日フィリピン米の三か国協力、豪州やインドといった同志国との連携強化を確認した。

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