喜びを司る「君主の官」――心臓の養生法
古代中国で、范進という50歳を超えた貧しい学者がいました。彼は長年にわたり苦労を重ね、科挙試験に何度も失敗していました。家は極貧で、米すら炊けない日々が続いていました。
ある日、また試験を受けた范進は奇跡的に合格し、官吏になることができました。これは彼の人生を完全に変える出来事でした。ついに成功した喜びに打ち震え、范進はその場で気を失ってしまいました。意識を取り戻したとき、喜びは狂乱に変わり、夢うつつのまま家を飛び出し、靴も履かずに「合格した!」とつぶやき続けました。厳格な義父を恐れていた范進は、義父に頬をはたかれ、衝撃で我に返りました。
清代の古典『儒林外史』(呉敬梓著)の一節は、中医学に根ざした知恵を示しています――過度な喜びは心のバランスを乱す、と。
関連記事
近年は現代医学でも、腸内環境と皮膚の健康をつなぐ「腸皮膚軸」に注目が集まっています。シミを表面だけでなく、内側から見直す視点を紹介します
白露の頃は、冷たい食事だけで済ませないことが大切。おにぎり、味噌汁、オクラ小鉢で整えるコンビニ養生です
「病は口より入る」という言葉から、食と身体の向き合い方、そして他者への敬意や生き方の知恵を紐解くエッセイ。脾胃(ひい)をいたわる食のあり方を通じて、欲望と節制のバランスや真の豊かさを見つめ直します
疲れやすさ、髪や肌の変化、回復力の低下。中医学の「精」という視点から、健康長寿を支える体の備蓄を守る方法を考えます。
喉の乾きや午後の疲れが気になる白露に。さんま、里芋、豆乳、梨で、秋の乾燥に備えるコンビニ薬膳ランチ