中国の元武警サムさん(新唐人)

「毎日暴行受ける」 中国の元武警が暴露 軍における激しい虐待

中国共産党は長年、軍人を「最も愛すべき人」と宣伝し、軍隊を規律が厳しく名誉感に満ちた集団として描いてきた。しかし、元武装警察のサム(中国名:李小三)がこのほど新唐人に明かしたところによれば、彼が実際に経験した軍営はまったく異なる様相だった。

新兵は暴力的な扱いを受け、骨折する者、精神に異常を来す者もおり、虐待に耐えかねて逃亡した者が捕らえられて服役させられるケースさえあったという。彼は率直に、軍隊は閉鎖的で暴力的、訴えの手段もない監獄のようなものだと語った。

元武警のサム(李小三)は河南省洛陽市出身で、1998年に入隊し、新疆ウイグル自治区イリ・カザフ自治州の8661部隊に配属された。彼によれば、部隊に入って初めて、軍内部の現状が当局の宣伝とは完全に異なることを知り、暴力的な扱いのもとで新兵はほぼ例外なく被害を受けていたという。

中国の元武警サムさん(李小三):「毎日、毎日殴られる。言うことを聞かない、布団のたたみ方が悪い、動作が悪い、自分の考えを正直に報告しない。そんな理由で殴られる。相手の機嫌が悪ければ、それだけで理由もなく殴られる。私はその中でも特にひどく殴られた一人だ。恋人がラジオをくれたが、私は一日も使っていないのに古参兵に持っていかれた。3か月後にそれを見つけて返してくれと言ったら、『借りたんじゃない、奪ったんだ』という態度だった。それでまた殴られた」

彼の説明によれば、部隊では新兵が罰として水を満たした洗面器を抱えたまま、何度もしゃがみ立ちをさせられたという。

サムさん:「洗面器いっぱいに水を入れて、それを抱えて500回しゃがみ立ちさせられる。普通の人は50回でもかなりきつい。耐えられなくなったらどうなるか?殴られる。平手打ちを何度も受ける。最後はどうなるかというと、血が下に流れて、その水の中に落ちる。水は血の水になる」

体罰にとどまらず、後遺障害を残すような暴力もあったという。

サムさん:「同じ部隊の兵士で、訓練の姿勢が少し悪かっただけで、新疆の冬、氷点下20〜30度の中、古参兵に蹴られて足が折れた。戻ってきた時には脚に金属のボルトが入っていた。また別の新兵は緊急集合に遅れたという理由で、熟睡していた際に古参兵が大きなダンベルをベッドに投げつけた」

長期にわたる暴力の中で、精神的に崩壊する者や部隊から逃亡する者もいたが、その結果はさらに厳しいものだった。

サムさん:「私の一年前、1997年の話だが、あまりにひどく殴られて逃げて家に帰った兵士がいた。しかし暴力を振るった側は追及されず、その逃亡兵が捕まえられて武警の監獄で2年の刑を受けた」

こうした体制の中で、被害者にはほとんど訴える手段がない。

サムさん:「軍隊は独立した体系だ。だから一般家庭の子どもが軍で障害を負ったり精神を病んだり事故に遭っても、訴える場所がない。軍の不祥事は地方では報道されず、報道もできない。禁区なんだ。つまり訴える術がない」

暴力だけでなく、日常生活も厳しい統制と規律に満ちている。

サムさん:「なぜ布団をきっちり四角くたたませるのか?それは人間を規訓し、普通の人から機械のような存在に変えるためだ。毎日強制的にニュース番組を見せられる。後に友人が刑務所に入ったが、そこでも毎日ニュースを見せられていた。だから私は、兵役と刑務所はまったく同じだと言っている」

また、軍人への統制が一般市民以上に厳しい理由について、サムさんは中国共産党当局が武力を有する者を信用していないためだと指摘する。暴力は体制維持の手段である一方、自らに跳ね返る可能性もあるからだという。

さらに、兵士への虐待は悪循環だと彼は指摘する。暴力を振るう古参兵も、かつては同じように殴られた新兵だった。

サムさん:「彼らは憎しみを下の新兵に向ける。新兵を殴るようになり、異常になっていく。相手が傷つくのを見ると喜ぶ。そして最後にはどうなるか?自分たちが殴るのではなく、私たちに互いを殴らせるようになる」

「死ぬほど殴らせる。毎日だ。最後には新兵同士で殴り合い、一人が拳で相手の鼻を折った。それでようやくその危険な行為は終わった。これが我々の部隊の実態だ」

こうした経験は、サムさんに一生続く心的外傷後ストレス障害(PTSD)を残した。

サムさん:「20年以上経った今でも、夢の中で軍隊の中を走らされ、隊長や古参兵、班長が武装ベルトを持って追いかけてくる夢を見る」

彼が声を上げた理由は、より多くの人に真実を知ってほしいからだという。

サムさん:「親たちに知ってほしい。あなたの子どもが行くのは軍隊ではない、監獄だ。軍隊に入れば、障害を負うかもしれないし、けがをするかもしれないし、精神を病むかもしれない」

「血で満たされた洗面器」から逃亡兵の投獄に至るまで、サムさんの証言は単なる軍内の混乱にとどまらず、閉鎖空間の中で自己増殖する暴力の構造そのものを浮き彫りにしている。そして、そのような仕組みの中で形成された軍隊がいったい何を守っているのか、外部に大きな問いを投げかけている。

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