健康を維持するためには、常に良好なバランスを保つことが基本となります。バランスが良ければ、転倒やけがのリスクが減り、生活の質も向上します。
年齢を重ねると、視覚や体性感覚(皮膚・関節・筋肉などから得る身体の位置や動きに関する感覚)といった感覚器官や、中枢神経系(脳や脊髄を中心とした神経系)、筋骨格系(筋肉や骨の仕組み)が徐々に衰えていき、それによりバランスを保つ能力が低下し、転倒などの健康被害のリスクが高まります。
イギリスの医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン」に掲載された研究では、51歳から75歳までの1,702人を調査し、10秒間片足で立てなかった人は、立てた人に比べて全死因死亡率が高いことが明らかになりました。
研究によれば、片足で立つといった筋力トレーニングを行うことで、高齢者の筋力を高め、バランス感覚を改善し、転倒を防ぐ効果があり、歩行時の持久力やスピード、階段の上り下りなど、日常動作の能力向上にもつながります。
ここでは、筋力と身体の協調性を高め、転倒を防ぎ、健康全体の改善に役立つ、5つの実用的な片足立ちエクササイズをご紹介します。
片足でバランスをとる際のポイント
片足立ちの練習を行うときには、次の3つのポイントに注意してください。
- 足裏の接地面積:接地面が小さいほど足首が不安定になります。練習の初期段階では、足裏全体を床につけて立つことから始め、慣れてきたらつま先立ちに進むとよいでしょう。
- 足の下にある素材の硬さ:柔らかい素材の上では安定して立つのが難しくなります。最初は床の上で練習し、慣れてきたらヨガマットの上で練習してみましょう。また、裸足で練習したり、足の裏をマッサージして感覚を高めてから練習するのも効果的です。
- 練習時の安全対策:初心者の方は、椅子や壁のそばに立って、ふらついたときにすぐに支えられるようにし、重心のズレによる転倒を防ぎましょう。
5つの片足トレーニングエクササイズ
以下の5つの片足運動は自宅で簡単にできます。無理のない範囲で少しずつレベルを上げ、バランスや協調性を高めていきましょう。
1. 片足立ち
ステップ1:片足を持ち上げます。不安定な場合は壁や椅子に手を添えてください。
ステップ2:慣れてきたら両腕を広げて片足で立ちましょう。最初は10秒を目安に、徐々に時間を延ばしていきます。
2. つま先立ち片足バランス
ステップ1:片足で立ち、その足のかかとを上げてつま先立ちになります。
ステップ2:身体がぐらつき始めたら、壁や椅子に手を添えてください。慣れてきたら両腕を広げて行ってみましょう。
3. 滑りやすい床でのバランストレーニング
ステップ1:椅子に片手を添え、椅子側の脚を少し曲げて半分しゃがむ姿勢になります。
ステップ2:もう一方の足を布や小さなタオルの上に乗せて、前・横・後ろへとスライドさせます。
4. 膝上げランジ(前方への踏み込み運動)
ステップ1:足を肩幅に開いて立ち、片足を後ろに引いて膝を曲げ、太ももとふくらはぎが90度になるようにしゃがみます。
ステップ2:立ち上がるときに、後ろに引いていた足を前に出して膝を持ち上げます。
ステップ3:最初は両手で椅子を支えながら練習し、慣れてきたら手を使わずに行ってみましょう。
5. 飛行機シミュレーショントレーニング
ステップ1:足を肩幅に開いて立ち、軽くしゃがみ、両腕を180度広げます。
ステップ2:片足を地面から持ち上げ、身体のバランスを保ちましょう。上級者は後ろ足の高さを上げたり、前足で軽くしゃがむ動きを加えても良いでしょう。
この記事で表明されている見解は著者の個人的な意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
(翻訳編集 井田千景)
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