2026年3月19日(現地時間)日米首脳会談が行われた(出典:首相官邸ウェブサイト)

日米首脳会談の真実 高市・茂木コンビが仕掛けた「知略に満ちた逆転劇」

元衆議院議員の長尾たかし氏によれば、先日の3月19日(現地時間)に米国ワシントンD.C.で行われた日米首脳会談は「極めて高度な国益の等価交換が行われた歴史的な会談」であった。日本のテレビや大手メディアは、公開された冒頭30分でのトランプ大統領による「真珠湾」発言など表面的な議論ばかりを取り上げているが、真の成果はそれに続く1時間の「非公開会談」で生み出されたという。自身の動画チャンネルにて長尾氏が海外の報道や独自の資料から読み解いた、メディアが報じない非公開会談の3つの大きなポイントは以下の通りである。

長尾氏の情報分析によると、緊迫した空気の中で始まった非公開会談において、トランプ大統領は中東情勢を念頭に、艦艇派遣を伴う直接的な軍事貢献を日本に強く迫った。これに対し高市首相は、停戦が実現していない段階での自衛隊艦船の派遣は憲法9条を含む現行法上不可能であることを毅然と説明した。日本側は単に拒否するだけでなく、事務方を含めた事前協議の段階から「できないこと」を明確にしつつ、エネルギー備蓄やサイバー攻撃に関する代替案を即座に提示したことで、トランプ大統領からの理解を得ることに成功した。

会談中、トランプ大統領から想定外の「力による平和」に関する質問が飛び出し、高市首相が一瞬言葉に詰まる場面があった。ここで茂木外相がすかさず「力には軍事力だけでなく、経済と技術力による抑止も含まれる」と補足した。 これにより、自衛隊派遣や武器購入といった軍事的要求を、アラスカ産原油の輸入倍増や日本国内での米国産原油の共同備蓄といった、日米双方の利益となるビジネスライクな解決策へと見事に「すり替え」たのである。さらに、次世代原子炉(SMR)や半導体、レアアース開発に関する総額11.5兆円の対米直接投資を提示した。この投資は米国に利益と雇用(中間選挙へのアピール)をもたらしつつ、日本も利息で稼ぐことができる構造であり、トランプ関税を抑え込む効果も期待できる。根っからのビジネスマンであるトランプ大統領はこのロジックに納得し、極めて上機嫌となって「最高のビジネスパートナー」という称賛の言葉を引き出すに至った。

▶ 続きを読む
関連記事
日本は中国共産党に対する外交上の位置付けを正式に格下げした。日中関係の表現が「最も重要な二国間関係の一つ」から「重要な隣国」と格下げされた
2026年版外交青書では、中国について2025年版の「最も重要な2国間関係の一つ」から「重要な隣国」に表現を後退。国際情勢は、「『ポスト冷戦期』といわれた比較的安定した時代は 終焉を迎えた」と指摘し、現在の情勢を「歴史の大きな変革期」と位置づけた
8日、日本や欧州など主要国首脳は、米国とイラン間の2週間の停戦を歓迎する共同声明を発表した
高市早苗首相は9日、自身のXを更新し、米国とイランによる一時停戦合意について「前向きな動きとして歓迎する」と表明。同時に、同日にイランのマスウード・ペゼシュキアン大統領と首脳電話会談を行ったことも明らかにし、事態の早期沈静化に向けた日本の立場を発信した。
高市早苗首相は8日、首相官邸でイランのペゼシュキアン大統領と約25分間にわたり電話会談を行った。会談では、米国とイランの間で合意された2週間の即時停戦について「前向きな動きとして歓迎している」と述べた。