2月17日、アルビルで共同記者会見に臨むイラクのクルド自治政府のバルザニ大統領(左)とイランの政治担当外務次官タフトラバンチ氏(Safin HAMID / AFP)

イラン外務次官 核協議で譲歩の用意を表明

ルビオ米国務長官は2月15日、アメリカ軍がイラン周辺に追加の戦力を配備したことを確認した。一方、イラン外務省のタクトラバンチ外務次官は、核協議を巡り譲歩する用意があると表明した。アメリカとイランは17日、ジュネーブで第2回目の協議を行う予定だ。

BBCによると、タクトラバンチ氏はテヘランでのインタビューで、イランがこれまで提案してきた濃度60%の濃縮ウランの希釈は、アメリカとの外交交渉を進める決意を示すものだと述べ、最終的にはウラン濃縮をゼロにすることも可能だと強調した。ただし、アメリカが対イラン制裁の解除を議論する意思を示した場合に限り、イランは核計画の核心的議題について協議に応じるとした。

ルビオ氏は15日、スロバキア訪問中に、ウィトコフ特使とトランプ氏の婿、クシュナー氏が現在ヨーロッパに向かっており、イランとの新たな協議に備えていると述べた。

ルビオ氏は「イランへの攻撃やそれに類することについては言及しない。大統領は外交ルートと交渉による解決を優先する意向を明確にしている」と述べた。その上で「われわれは強硬派のシーア派聖職者と向き合っている。純粋な神学的信念に基づいて政治や地政学的判断を行う人たちと向き合っている。それは極めて複雑だ」と語った。

トランプ氏は13日、世界最大の空母「フォード」が空母「エイブラハム・リンカーン」に合流し、中東に展開すると表明した。

衛星画像で、空母「エイブラハム・リンカーン」が15日、オマーン沖に位置していることを確認した。

また米メディアは、国防総省が空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」を中東に追加派遣する準備を進めており、約2週間後に米東海岸を出港する見通しだと報じた。

このほか、アメリカ海軍の艦艇「バークリー」「ローズベルト」「マクフォール」「ミッチェル」などを東地中海、紅海、ペルシャ湾、アラビア海といったイラン周辺の主要海域に配備する見通しだ。

ルビオ氏は「この地域に戦力を配備している理由は単純だ。現地の部隊が脅威に直面する可能性があると認識しているからだ。過去、実際に部隊が脅威を受けた事態を我々は目の当たりにしてきた。したがって、万一に備え、部隊を守るための十分な防衛能力を確保しておきたい」と述べた。

トランプ氏は2月13日、イランは長年にわたり交渉の場で空論を重ねてきたと批判し、政権交代が最善の選択だとの考えを改めて示した。

アメリカとイランは2月初め、オマーンで間接的な接触を行っている。ジュネーブの次回協議で制裁解除と核計画の抑制を巡り合意できるかどうかが、中東情勢の行方を左右する焦点となる見通しだ。

関連記事
イラン新体制発足など中東情勢が緊迫する中、日経平均の急落や円安、原油高が進行している。これに対する日本政府の警戒感や物価高対策、米国エネルギー長官のホルムズ海峡を巡る見解などの動向を解説
イラン国営メディアは、故最高指導者ハメネイ師の息子ムジタバ・ハメネイ師が次期最高指導者として選ばれたと報じた。米トランプ大統領はこれに先立ち、イランの新たな指導者がアメリカの承認を得られなければ「長くは持たない」と述べた
米国とイスラエルは「壮絶な怒り作戦」を展開し、イランのミサイル施設を壊滅した。中共政府は関与を否定しているが、イランのミサイルやドローン戦力は中共の技術や部品への依存を指摘する。イラン外相も中共の長年の支援に言及した
9日、日本政府の支援により、日本人208名がカタールからサウジアラビアへ無事陸路で出国した
イランのドローンは湾岸諸国への攻撃を続けている。トランプ米大統領は、イランの残る指導部とは交渉しない考えを示した