中南海の中国共産党 (Photo credit should read FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)

中共軍の粛清は習近平周辺での権力闘争激化を示唆

中国中央軍事委員会(CMC)副主席の張又俠が突然失脚したことを受け、中国共産党(中共)政権中枢で権力闘争が激化しているとの見方が専門家の間で広がっている。

張又俠と中央軍事委員会委員の劉振立は1月24日、調査対象となったと正式に発表された。張又俠が人民解放軍の最上級幹部の一人であることを踏まえると異例の措置と受け止められている。

発表から数時間後、中国共産党軍の機関紙である解放軍報は社説を掲載し、張又俠と劉振立が中央軍事委員会主席の責任体制を損ない、中共の軍に対する統制を脅かしたと非難した。この表現は、通常の腐敗問題ではなく政治的不忠を示唆するものと広く解釈されている。

▶ 続きを読む
関連記事
中共は7月23日、元幹部3人に対する厳重処分を相次いで発表した。温家宝元首相の元秘書が「偽造身分証」を使用していたという異例の罪名が浮き彫りになったほか、機密漏えいや大学内の不正など、中共官僚機構の深い腐敗構造が改めて露呈
中国の一部SNSアカウントが中共幹部の失脚を事前に示唆している問題で、官製メディアが体制内の「内通者」による情報漏えいを報道した。学者は金銭目的だけでなく、党大会前の権力闘争や派閥間の情報戦が背景にある可能性を指摘
中国の国有金融機関幹部を対象に資産や収入の厳格な調査が進む中、監査回避を目的に離職しパスポートを取得して海外へ渡る動きが浮上。資産確認は家族名義や海外不動産にも及び、当局は実態把握を急いでいる
中国共産党(以下、中共)の権力の本質は、典型的な「土匪型権力」である。すなわち、暴力によって権力を奪取し、さらに暴力によってその権力を維持するというものである。
習近平の父・習仲勲も処刑寸前だった。1935年の粛清から現代のAI監視まで、中共の社会統制はどう進化したのか。約9万字の研究報告書『中共治安機関の構造研究』が、1000万人超の情報網やデジタル監視の実態を解き明かす。