臓器移植手術のイメージ図。(Jean-Sebastien Evrard/AFP)

中国の医師が暴露 心臓ドナーの多くは他省から 南方ではさらに多い

中国各地の病院で行われている臓器移植には凄まじい闇があり、その移植に使われる臓器が正当な手段で入手されたものか、極めて疑わしい状況にある。ある中国本土の医師が臓器の輸送過程を解説する中で、心臓ドナーの多くが他省から来ており、特に南方が非常に多いことを自ら暴露した。この発言は、中国本土の民衆に怒りと衝撃を与えている。

鄭州市第七人民医院の副院長で主任医師の張向立が、臓器輸送のプロセスを解説する動画が最近、中国のSNS上で拡散された。彼は、使用される心臓ドナーの多くは他院や他省のものであり、南方のものが比較的多いと語った。

心臓の輸送方法について、張は次のように述べている。「我々には輸送箱があり、輸送中の心臓は鼓動していない。摘出手術の過程で心臓を停止させ、保存液を注入し、低温の氷水で無菌バッグに入れて保存する。3層のバッグで梱包し、中は氷水で満たして低温を保つ。低温であれば酸素消費が最小限になり、代謝も低くなるため、心臓の保護に有利だ。飛行機であれ高速鉄道であれ、輸送箱を携行して手術室に到着し、1層ずつ開封して取り出す。心臓の状態が良好であることを確認してから、手術を開始するのだ」。

この発言は、民衆の怒りと不安を呼び起こした。「南方の人たちは注意しろ」「他院、他省……南方の人の心臓は、木になる果実か土から生える野菜だとでも思っているのか。これほど軽々しく語られることに、極限の恐怖を感じる」「南方が多いというなら、南方の行方不明者に注意を払うべきだ」といった声が上がっている。

さらに、「どこにそんなに多くの心臓があるのか」「他院のものだとしても、元は生身の人間ではないか。恐ろしすぎる」「必要な時にいつでも手に入る。すべては金次第だ」「南方のものを北方が使い、北方のものを南方が使う」「他省とは具体的にどの省か、詳細に説明せよ」「心臓の出所を公開できるのか」といった批判が相次いだ。

また、「子供の行方不明者が非常に多い」「雲南省ではすでに多くの若者が行方不明になっている」「南方の兄弟たちは気をつけろ」「生きている人間の心臓でなければ使えないはずだ。死人は使えない。ならば、あなたたちは殺人を犯しているのではないか」「人類に対する冒涜であり、天の理に背く悪行である」「これらの悪魔どもは根絶しなければならない」といった過激な反応も見られる。

2024年、ある患者がSNSで次のように投稿した。「病気になってからの2年間、西安でドナーを半年以上待ったが、これ以上は引き延ばせないという時に鄭州市第七人民医院を見つけた。そこでの『待機期間はわずか13日』だった。2024年3月24日の夜、ついに手術の朗報が届いた。25日の早朝、私は手術室へ運ばれた。怖くはなかった。これからもっと素晴らしい生活が待っていると分かっていたからだ」

これに対し、ネットユーザーからは「この病院にドナーがいなくても、あちらの病院にはいる。ドナーを待つのが、まるでベッドの空きを待つ予約のようだ……」「あなたの朗報は、別の命が消えたことを意味する」「最短で13日か、もっと早い記録があるのではないか?」「もっと早いのもあるだろう。こちらで必要になれば、あちらへ取りに行くだけだ」といった声が寄せられた。

実際、鄭州市第七人民医院の臓器移植に関する闇は、かなり以前から暴露されていた。

2004年6月、同院は1日で9件の腎移植手術を行った。内部事情に詳しい人物によれば、腎臓は他地方から調達されたもので、腎臓を運ぶ車両が病院を出る際は、病院のロゴなどをすべて隠していたという。日没時に運び込まれた腎臓を使い、その夜だけで一気に6件、翌日中に残りの3件と、不眠不休で計9件もの移植手術が強行された。腎臓1つにつき5万人民元(当時のレートで約100万円)の費用が支払われ、そのわずか数日後にも再び3件の手術が行われたという。

「一地方の病院が1日に9つもの腎臓を調達できる異常さを考えれば、中国全土でどれほどの臓器が密かに動いているのか。その数字は、想像を絶するほど恐ろしいものになるはずだ」と疑問を呈する声がある。

同年、同院の医療関係者が海外メディアに対し、同院では毎年数百件、少なく見積もっても年間100件以上の腎移植が行われていると明かした。同院では「逆マッチング」と呼ばれるシステムが運用されているという。これは、病院側がすでに大量のドナー(臓器提供者)を「生きた在庫」のように確保しており、患者が現れるのを待ってから、その条件に合うドナーを選び出して即座に臓器を摘出するというものだ。そのため、臓器が体外にある時間は極めて短く、鮮度が保たれるのだという。

海外の「法輪功迫害追査国際組織(WOIPFG)」は2014年9月27日に報告書を発表し、中国本土の228の病院において、法輪功学習者からの生体臓器収奪に関与した疑いのある医療関係者1814名のリストを公開した。その中には、鄭州市第七人民医院の医師である韓林、王長安、韓健楽、陳潜、陳鑫、劉永生、楊青彦らの名前が含まれている。

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