イギリスの研究で、児童が課外読書を行うことで生涯収入が増え、国家のGDPも向上する可能性が示されました。写真は読書をする子どもたち。(Shutterstock)

児童の読書習慣が生涯収入を押し上げる可能性:英研究

人々はよく「読書は有益だ」と言いますが、読書は知識を増やすだけでなく、経済的な面でも良い影響があることが新たな研究で明らかになりました。児童が読書をすることで、将来の収入が大きく増える可能性があり、国家全体の経済パフォーマンス向上にもつながるとされています。

イギリスの不動産開発・投資会社「ブリティッシュ・ランド」とイギリス国家識字基金が、PR会社「WPIストラテジー」に委託して実施した研究では、児童の課外読書に経済的価値があることを初めて示しました。

WPIストラテジーのモデル試算によると、もしイギリスのすべての学齢児童が毎日課外読書を行った場合、今後30年以内に16歳時点で5科目の「中等教育普通証書」を優秀な成績で取得する人数が110万人増えるとされています。また、これらの人々の生涯収入は平均57,500ポンド(約11,900,000円)増えると推定されています。

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