秋の終わりの「土用」食養生法― 冷えと湿気を取り、胃腸を整え、肺を元気に
霜降が過ぎると、空気が冷たくなり、湿気も増えてきます。季節の変わり目である秋の終わりの「土用」の時期は、とくに肺と胃腸(脾)が弱りやすい時期です。
肺は呼吸や体のエネルギーをつかさどりますが、冷えを嫌います。胃腸は食べ物を消化して栄養に変える働きを持ちますが、湿気に弱いです。冷えと湿気が重なると、胸の重苦しさや咳、痰、食欲不振、体のだるさなどが起こりやすくなります。
昔の人たちは、自然の変化と体の反応をよく観察していました。そして季節が入れ替わる前の18日間は「土の気」が強くなり、湿気が胃腸を傷めやすいことを知っていました。そのため、この時期に体を整えるための食事や生活法が生まれ、「土用の養生」という考え方ができたのです。
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