2025年8月5日、ドイツは中国共産党のスパイ事件の裁判を開始した。(ドレスデン高等地方裁判所)

欧州議会の機密を中共に漏洩 元議員スタッフら2人に対する公判始まる

欧州議会の情報を中国共産党(中共)側に漏洩したとしてスパイ容疑で起訴された欧州議会議員の元スタッフに対する公判が、8月5日、ドイツ・ドレスデン高等裁判所で始まった。被告は中国系ドイツ人のジャン・グオと、共謀したとされる中国系女性ジャキ・Xの2人。

ジャン・グオ(Jian・ G)は2002年から中共の情報機関のために活動していたとされ、2024年4月に逮捕された。捜査によるとジャン・グオは民主活動家を装いながら、欧州議会やドイツの右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」内部での職務を利用し、大量の政治的機密情報を中国に流していた。ジャン・グオは全ての容疑を否認している。

ジャキ(Jaqi)・ Xはライプツィヒ・ハレ空港の物流会社での職務を通じて、軍事装備品の輸送やドイツ防衛企業の関係者の動向に関するデータをジャン・ グオに提供した疑いが持たれている。2024年9月に逮捕された。中共の情報機関とのつながりについては何も知らなかったと述べた。

▶ 続きを読む
関連記事
Xが導入した位置情報表示機能によって、「海外在住」を偽装していアカウントが、VPNなしで中国本土から直接ログインしていることが明らかになった。専門家は、この動きが中共政府のプロパガンダ活動や世論誘導戦略に関連する可能性が高いと警告している
AI開発企業の米アンソロピックが13日、中国共産党政権支援の攻撃者がAI「Claude」を悪用し、30件超の企業・政府機関へ自動サイバー攻撃を実行したと報告。攻撃をAIが自律実行した初ケースと主張
元CIA工作員が、中国とロシアが美女スパイによるハニートラップで米国の機密を狙い、心理戦を仕掛けていると証言。技術者や地方政治家も標的となり、長期間にわたり関係を構築する手口が明らかに。
韓国国会で中国製ロボット掃除機の個人情報収集方法が問題視され、安全性やプライバシー保護への懸念が広がっている。日本でも国会や官庁で同様のリスクが指摘され、調達基準の見直しが課題となっている。
太子集団は、表向きは多国籍企業だが、裏では中国共産党の海外工作を担う代理人として暗躍。元諜報員の証言で、同集団が越境弾圧の資金・人員を支えていた実態が浮上している。