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ツボでお悩み解決!

デスクワーク疲れを解消! 足のツボ「行間」でリフレッシュ

長時間座ることや画面の見すぎによって引き起こされる不快感や体の不調は、簡単なセルフケアによって和らげることができるかもしれません。

現代のスピード社会で、画面に囲まれた生活を送る私たちの体は、長時間の座り作業や目の疲れによって代償を払っています。

今日ご紹介するツボは「行間(こうかん/LR2)」です。これは、中国伝統医学(TCM)において非常に効果的とされるツボで、血流の調整、高血圧の緩和、そして肌のツヤを高める働きがあるとされています。中でも特筆すべき効果は、疲れ目、腫れぼったい目、目のかゆみなど、目の不快感全般に対する抜群の効果です。

長時間の画面作業、疲労の蓄積、長距離運転、あるいはものもらいや緑内障などの症状に悩む方にとって、このツボはまさに救世主のような存在です。一日中座ることが多く、目を酷使している環境にいるのであれば、「行間」にぜひ注目してみてください。
 

行間(LR2)の働き:中医学(TCM)の観点から

中国伝統医学では、すべての内臓には対応する外部の器官があるとされており、肝は「目」と深く関係しています。行間(こうかん/LR2)は、肝経という経絡(エネルギーの通り道)上の2番目のツボで、体内のバランスを保つうえで重要な役割を果たします。行間は体内にこもった余分な熱を取り除き、気(エネルギー)の流れを整え、血液の巡りをスムーズにする働きがあります。

中国伝統医学において、「火」は温かさ、変化、そして動きを象徴します。肝の機能が過剰になったり停滞したりすると、高血圧、月経過多、腹部膨満、気分の浮き沈みなどの不調が現れることがあります。肝は血液の貯蔵と循環を司っているため、行間を刺激することは、座りがちな生活による悪影響を改善するのに効果的です。

行間の主な効果

血圧の調整:他の経穴と併用することで高血圧の管理に役立ちます

目の不快感を軽減:赤み、腫れ、ものもらい、風や疲れによる目への刺激を和らげます

顔色を明るくする:血行を促進し、健康的で輝きのある肌へ導きます

痛みの緩和:月経痛や下腹部の不快感を和らげるのに効果があります
 

現代科学が伝統を裏付けるところ

中国伝統医学の実践者たちは何世紀にもわたり、行間を用いて血行を促進し、ストレスによるダメージを軽減し、健康的で若々しい肌の輝きを取り戻すために活用してきました。現代の研究もこれらの効果を支持しており、特に他の経穴と併用して行間を刺激することで、高血圧の改善に役立つ可能性があることが示されています。

西洋医学においても、高血圧と頭痛の関連が認められており、肝機能のバランスの乱れがこれらの症状に関与するという中医学の考え方を裏付ける形となっています。
 

行間の位置と刺激の方法

行間は足の親指と人差し指の間、指の付け根部分から約1.5センチ上のあたりにあります。少し敏感な場所なので注意してください。研究によると、足の経穴は他の部位よりも圧痛が強い傾向があるそうです。

その敏感さゆえに、行間を効果的に刺激する方法として、次の2つがあります:

1. 温熱療法:ドライヤーを低温に設定し、このツボに向けて片足あたり10〜15分ほど温風を当てます。この温かさが、痛みを伴うことなく血行を促進します。

2. 指圧:強めではあるものの我慢できる程度の圧を30秒間かけてから離します。これを片足につき1〜3分間繰り返します。

より高い治癒効果を得るために、中医学の専門家による鍼治療や灸(よもぎを使った温熱療法)をこのツボに施すことができます。自宅では、漢方パッチを貼ることでその効果を高めることも可能です。
 

行間を試すべき人・避けるべき人

以下の方は、行間の刺激によって効果が期待できるかもしれません:

・高血圧や血行不良に悩んでいる方

・慢性的なストレス、イライラ、頭痛を感じる方

・月経痛や月経過多に苦しんでいる方

・自然で健康的な肌の輝きを取り戻したい方

一方で、以下のような方は行間の刺激を避けるべきです:

・妊娠中の方

・行間の近くに傷がある方
 

実際に試してみましょう

一日中デスクに向かって、締め切りや会議に追われた後は、自分のために少し時間をとってみましょう。たった6分のセルフケアが、心と体にぐっと変化をもたらします。行間に意識を向けて、体がどう感じるかをリラックスしながら感じてみてください。仕事に注ぐのと同じくらい、自分にも優しく、古くから伝わる知恵を現代の生活に取り入れて、心と体のバランスを整えてみましょう。
 

(翻訳編集 山本 拓)

伝統中国医学薬剤師。4世代にわたる中医学の医師・教授の家系に生まれる。オーストラリア・シドニーのナチュラルセラピー研究所で学長を務めた。家系の伝統を活かし、健康ブランドの立ち上げや中医学の普及にも取り組んでいる。