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バナナの保存術

「すぐ黒くなる…」を防ぐ!バナナの鮮度キープ術

バナナの早すぎる熟成を防ぐ方法はありますか?もしバナナが黒くなった場合でも食べられますか?どのような状態のバナナが腐っていると判断できますか?逆に、早く食べたい場合、緑のバナナを早く熟させる方法はありますか?

スーパーマーケットで見かけるバナナの多くは、まだ少し緑色を帯びています。これは、バナナが他の多くの果物や野菜と同様に、収穫後も熟成し続けるためです。そのため、バナナの保存期間を延ばすために、通常は完全に熟す前に収穫され、店舗に出荷されます。バナナは熟した時が最も美味しく、果皮は明るい黄色で、触るとしっかりとした感触があり、表面は滑らかで、皮をむくと果肉から香りが漂います。

バナナが早く熟しすぎるのを防ぐ方法

1.バナナを吊るす

バナナスタンド(shutterstock)

バナナスタンドやフックを使ってバナナを吊るすことで、見た目も整然とし、キッチンカウンターで傷つくのを防げます。また、バナナを吊るすことにはさらに重要な利点があります。それは、アボカド、桃、トマト、リンゴ、イチジクなど、バナナの熟成を早める可能性のある果物から遠ざけることです。これらの果物は成熟時に大量のエチレンガス(Ethylene)を放出し、それがバナナの熟成速度を加速させます。

2.通気性の良い場所に保存する

バナナを通気性の良い場所に置くことで、熟成が早まるのを防ぐことができます。では、バナナスタンドやフックはどこに置くべきでしょうか?専門家は次のようにアドバイスしています。直射日光や高温になる場所(たとえばコンロやオーブンの近く)から遠ざけて設置するよう注意してください。

3.ラップで包む

バナナを1本ずつ分けて、茎をラップで包むのがおすすめです(shutterstock)

この方法は非常に効果的です。バナナの茎部分(房の上部)をラップで包むと、熟成プロセスが遅れ、鮮度が数日間長持ちします。

栄養士によれば、生花店で花束の花冠部分がラップで包まれているように、多くのエチレンガスはバナナ房の上部から放出されます。そのため茎部分を包むことでガス放出が抑えられるとのことです。

鮮度保持効果をさらに高めたい場合は、房から1本ずつ切り離し、それぞれ茎部分をラップで包むとよいでしょう。この方法により、新鮮なバナナが腐りかけたバナナから影響を受けずに保存できます。

4.冷蔵庫で保存する

低温環境はバナナの熟成速度を遅らせます。完璧な熟度に達したら(果肉がまだ柔らかくなりすぎていない段階)、冷蔵庫に入れることでその状態を数日間保つことができます。また、もっと長期間保存したい場合は冷凍庫に入れることも可能です。

パティシエによれば、冷凍したバナナは最低30日間保存でき、お菓子作りにも活用できます。冷凍したバナナは室温で解凍すると、そのままチョコレートクッキーやパンケーキ作りに使えるとのことです。

5.レモン汁をかける

もし皮をむいた場合は、レモン汁やライム汁など柑橘系果汁をかけることで酸化プロセスを遅らせ、新鮮さを保つことができます。これはリンゴ片にレモン汁をかけて変色を防ぐ方法と同じ原理です。またオレンジジュースやパイナップルジュースでも代用可能です。

もしスライスした場合は、スライスしたバナナと小さじ1~2杯程度のレモン汁を混ぜ合わせます。一方で丸ごとの場合や半分に切っただけの場合は、ブラシなどで表面にレモン汁を塗ります。ただしレモン汁は味に若干酸味が加わるため、水で薄めてもよいでしょう。

また専門シェフによれば、柑橘系果汁以外にも酢が代用品として使えるとのことです。酢で浸すことで変色防止効果があります。酢も水で薄めて使用でき、匂いが気になる場合は食べる前にしっかり水洗いすれば問題ありません。

バナナを冷蔵庫に入れると、皮が自然に茶色や黒く変色しますが、それは腐敗を意味するものではありません(shutterstock)

 

バナナが黒くなっても食べられる?

アメリカ食品医薬品局(FDA)の説明によれば、皮が黒くなった過熟状態でもカビが生えていない限り安全に食べられるとされています。

食品安全研究者も同様の意見であり、「過熟したバナナによって食中毒(foodborne illness)が引き起こされた」という研究結果は現在まで報告されていないとのことです。

ただし皮が黒くなり果肉が非常に柔らかく糊状になっている場合、安全性確保のため加熱調理して食べることがおすすめされています。このような状態の場合、生食やスムージーなどには適していません。一方、高温調理では成熟過程中に繁殖した可能性のある病原菌も殺菌されます。

また専門家によれば、このような黒色への変化は果皮内の色素によるものであり、果肉自体の風味や食感には影響しないとのこと。ただしカビが見える場合は食べないほうがよいでしょう。

 

腐ったと判断できるバナナとは?

以下の場合には廃棄する必要があります:

1.白色・灰色・緑色など毛羽立ったカビ(パンに生えるカビと似たもの)が見える場合。

2.腐敗臭や発酵臭がする場合。また液体が漏れ出している場合。

3.果皮だけでなく果肉まで黒く変色している場合。

 

緑色のバナナを早く熟させたい場合

もし早く食べたい場合には以下の方法があります:

1.バナナを密閉できる紙袋に入れる(ビニール袋ではなく紙袋)。これはエチレンガスによる追熟特性を活用する方法です。紙袋はエチレンガスを閉じ込めながらも酸素供給も可能なので熟成プロセスが促進されます。またリンゴや桃など他の果物も一緒に入れるとさらに効果的です。

2.紙袋ごと温かい場所(室温以上)に置きます。この方法では1~3日ほどで追熟します。

3.毎日状態を確認しながら進めます。果皮全体が鮮やかな黄色になり、一切緑色が残っておらず硬さも適度なら生食用として最適です。一方、小さな褐色斑点(シュガースポット)が現れ始めた場合、それ以上追熟させず調理用として使用することがおすすめです。

(翻訳 里見雨禾)

謝施恩