6歳の少年を苦しめた原因不明の腹痛、その正体は『内側弓状靭帯症候群(MALS)』だった(Shutterstock)

見過ごされる苦しみ 医師が見逃しがちな消化器系の異変

トビー・ギルバート君が6歳のとき、彼は突然、腹痛を訴え始めました。その痛みは次第に耐えがたいものとなり、「もう生きていたくない」と泣き叫ぶほどに悪化していきました。「彼はトイレの中で『何かが裂けた。破れた。もう終わりだ』と繰り返していました」と、父親のテッド・ギルバートさんは振り返ります。

心を痛め、必死に原因を探そうとした両親のテッドさんとロレインさんは、トビーを救急外来に連れて行き、何人もの医師に相談しました。彼は数々の検査を受け、「過敏性腸症候群(IBS)」「腹部片頭痛」「不安障害」など、さまざまな診断を下されましたが、どの治療も効果を示しませんでした。

手を尽くしても解決策が見つからず、途方に暮れていた両親は、ついに本当に親身になって話を聞いてくれる医師と出会いました。その外科医、リチャード・スー医師はトビーの症状を軽視せず、徹底的に調べた結果、ついに彼の病の正体を突き止めました。それは「内側弓状靭帯症候群(MALS)」と呼ばれる血管圧迫疾患だったのです。

▶ 続きを読む
関連記事
グルテンを避けているのに不調が続く人へ。その原因は本当にグルテン?最新研究が示すIBSとの関係や、過度な食事制限の落とし穴を解説。
ストレスで太りやすくなるのは、気のせいではありません。不安が腸とホルモンを乱し、体重増加を招く仕組みを解説。現代医学と中医学の視点から、悪循環を断つ実践的ヒントを紹介します。
胃の重さや膨満感が気になる人へ。古くから親しまれてきた発酵食品ザワークラウトの力と、家庭でできる作り方を丁寧に解説。腸から整える食習慣の第一歩におすすめの一編です。
食べ過ぎや胃の重さが気になる季節に。冬のスパイスを使ったやさしいミルクが、消化を穏やかに支え、心と体を温めます。知っておきたい理由と簡単レシピを紹介。
抗生物質だけでなく、身近な薬も腸内細菌に影響する可能性がある――。中医学では胃腸を「土」にたとえ、体を育てる基盤と考えてきました。腸の乱れを別の角度から見直すヒントです。