最近、日本に対する中露の軍事的挑発が続いている。(Getty Imageより合成)

中共ICBM発射の理由は「ロケット軍の習近平へのアピール」 軍縮協定も進む軍拡 

最近、日本に対する中露の軍事的挑発が続いている。北海道・礼文島付近の空域で今月23日、露軍哨戒機「IL-38」1機が3回も領空侵犯。また、18日には、中国共産党海軍(中共海軍)の空母「遼寧」が与那国島と西表島の間を通過した。

中露の軍事的挑発が続く中、日本は毅然とした態度に出ている。海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が25日、自衛隊発足以来、初めて台湾海峡を通過し、中共をけん制する狙いがあるとみられる。岸田首相が政府内で検討を進めた結果、護衛艦の派遣を指示した。また、北海道の空域で露軍哨戒機の領空侵犯に対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)し、強い熱と光を発する「フレア」を用いた警告を初めて実施した。これまでよりも強い対応となっている。

直近で、日本を取り巻く地域情勢に衝撃を与えたのが、中共によるICBMの発射実験だ。

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