免疫能力を高める気功

子宮内膜症の耐えがたい痛みから奇跡の回復を遂げた女性の物語

台湾の女性郭千華さんは、かつて子宮内膜症を患い、生理中に痛みを耐えきれずに気絶したこともありました。手術で卵巣のチョコレート嚢胞を摘出しましたが、瞬く間に再発し、その地獄のような日々から回復に辿り着いたきっかけをご紹介します。

郭千華さんはずっと酷い生理痛に悩まされていました、36歳の時、出産のため、痛みが一時的に改善されたように感じましたが、その後再び悪化しました。病院で診てもらったところ、「子宮内膜症」と診断され、すでに卵巣でチョコレート嚢胞ができていると告げられました。その時期、家庭は経済難に陥り、彼女は働きながら、幼い娘と入院している義父の世話をこなしていたため、心身ともに疲れ果ててしまいました。

子宮内膜症とは子宮の内側にある内膜に似た組織(子宮内膜)が、子宮の外で増殖する疾患です。その結果、月経周期に合わせて激しい骨盤痛を生じるし、不妊症の原因にもなります。その組織(子宮内膜)が卵巣内に発生した場合に、子宮内膜症性卵巣嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)が形成されます。

子宮内膜の模型(Shutterstock)

 

研究によると、アメリカでは、妊娠可能な年齢の女性のうち、約11%が子宮内膜症を患っていて、また、長期間にわたるストレスが子宮内膜症の進行を加速させてしまうことも確認されました。

郭千華さんは医師のアドバイスで手術を受け、チョコレート嚢胞を切除しましたが、わずか数か月で再発しました。

再発が体質によるものだと医師の説明を受け、「耐えきれなくなった時、もう一度手術しよう」と言われました。

しかし、家庭の事情により彼女は再度手術を受ける余裕はありませんでした。

郭千華さんは運動や気功など様々な方法を試してみましたが、いずれも効果はありませんでした。終わりのない苦しみに陥った彼女は、希望を見失いました。
 

思わぬ出会い

なんとなく聞いたラジオ放送が回復のきっかけとなりました。

台湾は日本と同じ、台風の被害を受けやすい地域です。2000年7月、37歳の郭千華さんは、台風が接近する中、台風情報を聞こうとなんとなくラジオをつけたところ、法輪功を紹介する放送が耳に入りました。

法輪功は、「真、善、忍」の理念を中心とした中国伝統的な精神修煉法で、気功の部分には座禅を含む5式の動作があります。放送で紹介されていた男性が、法輪功の修練のおかげで、病気が治り、性格も良くなったと、自身の経験をラジオで公開していました。また、法輪功の学習が無償で行われていることも紹介されました。経済面に厳しい郭千華さんは、法輪功を試してみることにしました。

初めて法輪功の煉功(動作を煉ること)に参加した場所は、家の近くの公園でした。朝の煉功を終えると、彼女は、心身ともにとても爽快な気分になりました。

彼女は法輪功のメイン著書である『転法輪』を読み始めました。そして、奇妙な現象が現れました。「本を読んでいる間、熱いエネルギーが体中を流れているように感じ、とても心地よかったのです。しかし、本を閉じるとはその感覚は消るのです。この感覚が約半年間続きました」
 

煉功と共に、生理痛が治る

煉功を続けるうちに、月経時の痛みが徐々に和らいできました。しかし、過去には、生理痛で気絶した経験もあったため、月経時に外で煉功すると倒れるのではないかと心配になり、法輪功を始めて最初の3か月間は、月経時には外での煉功を控えることにしました。

一緒に煉功していた二人の高齢女性が郭千華さんの状況を知り、「みんなと一緒に煉功したほうが効果をより期待できるから、月経中でもぜひ参加してみてください」とアドバイスしてくれました。

そこで、郭千華さんは4回目の月経の初日に、腹痛を我慢して公園の煉功に参加しました。

なんと、驚くべきことに、座禅を始めるとすぐに腹痛が消え、身体がとても快適に感じられたのです。

座禅を初めて30分経つと、両足が痺れ始めて、その後、激しい痛みが襲ってきます。彼女は痛みを耐えて、30分40分、日に日に座禅の時間を長くするように努力していました。

座禅を30分から40分に伸ばしたその日に、生理痛も終わりを迎えたのです。

それ以来、彼女は修煉を続けました。彼女は、「20年以上が経った今でも、ずっと健康です。また、修煉を通じて性格もよくなったと言われます。修煉前には、顔は穏やかでも、心の中でよく不平不満に満ちていたのですが、修煉を始めてからは、その不平不満を一掃し、どんな問題に直面しても穏やかに対処できるようになったのです」と自身の変化を語りました。

郭千華さんの変化を目の当たりした夫も法輪功を修煉し始めました。彼は修練する直前に突然の咳で血が出て、気管支拡張症と診断されました。高い薬を飲んでも、目立った効果はありませんでした。しかし、法輪功を修練して約2か月で、症状は完全消えました。

郭千華さんの娘は、小学2年生の時から母親と一緒に修煉を始め、ずっと成績優秀で、思いやりのある子でした。現在では優秀な内科医になっています。
 

瞑想は子宮内膜症の改善が期待できる

瞑想のイメージ図(Shutterstock)

 

法輪功の修煉は免疫を調整することができるのです。これは子宮内膜症患者にとって朗報ですね。研究では、法輪功修煉者の免疫細胞には独特な「双方向調節メカニズム」があるとわかりました。通常の状態では、修煉者の好中球(白血球の一種であり、免疫系において重要な役割を果たす細胞)の寿命は一般の人と比べると長いし、貪食能力(特定の免疫細胞が病原体や異物を捕食して取り込み、内部で消化・分解する能力)を指します。これは免疫系における重要な防御機能の一つです。主に好中球やマクロファージ(免疫系における重要な白血球の一種)も強いです。

そのため、体の健康維持に役立ちます。炎症が起きた場合、好中球は病原体を排除した上、炎症細胞をアポトーシス(細胞が外的な刺激や内的なシグナルによって計画的に自滅するプロセスのこと)に誘導し、炎症を速やかに解消する効果があります。

また、研究は、子宮内膜症とストレスの関連性も明確にしました。痛みや不妊症は患者さんのメンタルヘルス不調をもたらすため、生活品質の低下や自信喪失にもつながります。正念瞑想を通じ、メンタルを整えることによって、痛みを軽減する効果も期待できるといいます。
 

法輪功修煉による病気回復、
その効果は顕著

法輪功は、現在、世界範囲で最も普及している心身の修煉法です、1992年に李洪志先生により一般公開されました。中国の公式記録によると、法輪功が伝え出されてからわずか6年後の1998年までには7千万から1億人の人々が法輪功を修めていました。現在では世界各地に広まっています。

病気回復や健康促進に効果的であることが、法輪功が広く伝わった理由の一つです。2020年に発表された、台湾法輪功修煉者1千人以上を対象としたアンケート調査によると、修煉前に心血管疾患、糖尿病、肺の病気、高血圧などの慢性疾患を抱えていた法輪功修煉者のうち、修煉後に70~89%が改善または回復したことがわかりました。

(翻訳編集 正道 勇)

 

吳歡心