22日、東京で開催された宗教自由サミットアジア大会(IRF Asia summit)に参加した、ブラウンバック前米国宗教自由大使(佐渡道世/大紀元)

東京で国際宗教自由サミット開催 日米協力と中国共産党による宗教弾圧 焦点に

東京で22日、国際宗教自由サミットのアジア大会が開催した。米国の前宗教自由大使サム・ブラウンバック氏は中国共産党の宗教政策に対する懸念を表明し、安全保障のみならず信仰の自由に関する価値と連携についても、日米の協力の重要性を強調した。

また、中国共産党による法輪功に対する弾圧についても言及し、「間違っている」と断言した。

大紀元の取材に応じたブラウンバック氏は、日本の経済力と国際的影響力に触れ、「日本は地域的に非常に強力な声を持つことができるが、過去にはそれを望んでこなかった」と指摘。今後、日本が信教の自由と人権問題についてより積極的な姿勢を取ることを促している。

ブラウンバック氏は、信教の自由を「基本的人権の基礎」と位置付ける一方で、「中国共産党はそれを彼らの権力に対する実存的脅威とみなしている」と分析。そして、「人々は自分の魂について自分で適切と考えることを行う権利がある」と主張し、日本のような影響力のある国が、個人の人権のために立ち上がるべきだと訴えた。

IRFはトランプ政権時代に米ワシントンで始まった宗教サミット。昨年アジア大会が台湾で初めて開かれ、東京はアジア大会の2回目。アジア各国からクリスチャン、仏教徒などの代表者や専門家が一堂に会し、宗教の自由と人権について議論を交わした。

IRFサミット共同議長のカトリーナ・ラントス・スウェット氏や、ポンペオ前米国務長官が登壇した。

台湾の蔡英文前総統もビデオメッセージを寄せ、台湾における宗教の自由の進展について語るとともに、アジアにおける宗教の自由を今後も支持していく決意を表明した。蔡英文前総統は昨年台北で開催された地域サミットにも参加していた。

日本政府の調査が必要=国会議員

国際宗教自由サミット・アジア大会で登壇する浜田聡参院議員(佐渡道世・大紀元)

IRFには、浜田聡参院議員が参加。このサミットを通じて「日本の周りに宗教の自由やその他の人権を侵害する国家がある」ことを改めて確認したと述べた。また、日本国内の宗教状況にも触れ、「特定の宗教を弾圧するような」事態が突如として発生したことを指摘。安倍元首相銃撃事件後の状況を示唆した。

中国の人権侵害について、法輪功やウイグル問題などにも言及し、「日本からもしっかりと声を上げていかなければいけない」と主張。ただし、その前提として政府による調査の必要性を述べた。「中国を批判しても、証拠を求められる。しっかりとした調査をしていないと弱い面がある」とし、特に日本に亡命してきた人々からの聞き取り調査の有効性を訴えた。

価値観外交の浸透必要=教授

日本大学の松本佐保教授は、日本での開催の意義と今後の課題について重要な見解を示した。

取材に応じた松本教授は、日本でこのサミットが開催されたことを「非常に意義がある」と評価。その理由として、戦後日本における宗教の自由が「ありすぎて」、かえってその価値の高さや重要性に対する認識が薄れている現状を指摘。日本社会の世俗化が進みすぎたことで、宗教を持つ人々に対する理解不足や排除につながりかねない危険性も示唆した。

また、日本を取り巻く国際環境、特に北朝鮮や中国など周辺国の宗教弾圧の問題に触れ、安全保障と宗教の自由の問題が密接に関連していることを強調。日本政府が安全保障問題には注力しているものの、宗教の自由に関する認識はまだ低いとし、両者を結びつけて議論する必要性を訴えた。

さらに、米国の「バリュー・ディプロマシー(価値観外交)」の考え方を日本も学ぶべきだと提言。台湾問題についても、安全保障の観点だけでなく、宗教の自由の問題としても認識すべきだと主張した。

最後に、法輪功への弾圧が25年目を迎えた問題について、「日本人はもう少し認識を持つべき」と述べ、この問題に対する日本社会の理解と関心の必要性を訴えた。

国際宗教自由サミット・アジア大会の模様(佐渡道世・大紀元)
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