北京で、一人の男性が「中国夢」を宣伝する広告板の前を歩いている。背後にある中共の宣伝標語「中国夢」がひときわ目を引く。(Grey Baker/AFP via Getty Images)
衰退の道

オピニオン:揺らぐ「中国夢」、中産階級の苦境と不動産危機

中国が現在、衰退の道を歩んでいることは、複数の証拠から明らかである。かつて楽観的で自信に満ちていた中国の中産階級が崩壊し、多くの人々が再び貧困に陥っている。この状況は、中国共産党(中共)にとって深刻な問題を引き起こした。

中共は長年にわたり、中国人民との間に暗黙の契約を結んできた。人民が中共の統治を黙認する代わりに、中共は経済的繁栄をもたらす事というものである。しかし、現在の経済状況は、その契約が破綻しつつあることを示している。

現在、中国の人々は消極的な態度を取り、支出を削減し、逆境の中で財産を再建しようとしている。もし事態がさらに悪化すれば、人民がどのように反応するかは予測が難しい。2009年の経済危機の際には、多くの暴動が発生したことがあるため、一触即発の状況であると言えよう。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の夜空でドローンが「謎の霧」を散布。十数省で相次ぎ報告され、焦げた臭いに住民が騒然。当局は沈黙したまま…何が起きているのか。
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。