干支は重要ですが、自分の本当の干支は何なのか知っていますか? (Shutterstock)

干支のお話

干支(12支)の重要性が人々に認識され、性格、運命、出世、結婚、健康などに関係していることが分かってきています。パートナー探しには自分の干支に合った人を、健康管理には自分の干支に合った食材を、大物経営者の李嘉誠氏は干支で社員を選ぶと言われているほどです。

しかし干支の変わり目を皆さんご存知ですか?

今年(2022年)を例にとって考えてみましょう。2022年が寅年になると考えている人は90%、旧正月の初日である2022年2月1日から寅年になると考えている人は9%以上います。

実はすべて間違っています。本当の寅年は、2022年2月4日から2023年2月3日までなのです。

なぜでしょうか?

本当の干支の移り変わりは旧正月

本当の干支の変わり目は、グレゴリオ暦の元日でもなく、旧暦の元日でもありません。干支紀年法に基づいて、24節気の初日です。今年は、立春が2022年2月4日なので、この日から寅年が始まります。

古代の暦は、北斗七星の7つの星が東、南、西、北を1周する周期をもとに1年とされていました。各周期は立春に始まり、大寒に終わります。

中国には「斗柄東指,天下皆春」という古いことわざがあり、北斗七星の柄杓が東を指すと立春の始まり、つまり新しい年の始まりを意味します。北斗七星の回転の原因は地球の公転であり、1回転が1年です。1年も24節気も太陽暦、つまり陽暦に由来するのです。

 

古代の暦はもともと北斗七星の回転を基準にしており、北斗七星が東西南北を1周すると「1年」としていました (健康1+1 / エポックタイムズ)

さらに古代人は、太陽系最大の惑星が12年に一度、太陽の周りを回って元の位置に戻ることも発見しています。その公転は地球に大きな影響を与え、12年ごとに気候変化や災害を発生させます。この12年周期は地球の12支に対応し、その色は緑で、立春になると東からその存在を観測できます。これは五行説でいう木の属性と同じであるため、古代の人々はこの星を「木星」と名付けました。

俗に言う「厄年」とは、木星を犯し、木星の影響を受けることを意味します。あなたに対応する星が木星と正反対の位置にあるとき、あなたは木星の負の影響を最も強く受けることになります。したがって、それを避け、感情を安定させ、静を以て動を制すことで負のエネルギーを取り除くことができます。

 

古代の人々は、12年ごとに太陽を一周する星を、木星、歳星、または太歳と名付けました。 (健康1+1 / エポックタイムズ)

古代の人々は1年を24節気に分けていました。2つの節気がそれぞれ1ヶ月に対応し、1年は12ヶ月となります。各月は特定の天体や地上の気候変動に対応しているため、12ヶ月は12の天文記号、すなわち12支である子、丑、寅、卯等で表現されています。

12支は農業にも大きな意義を持ち、人々に認知してもらうことが重要であるため、古代の賢人たちは12支を特徴の異なる12の動物に対応させました。農民たちは、これらの動物を覚えることで12支も覚えました。

12支は、鼠・牛・虎・兎・龍・蛇・馬・羊・猴(さる)・雞(とり)・狗(いぬ)・豬の12の動物と対になっています。今年は寅の年なので、虎年と呼ばれます。

なぜ人々は干支のタイミングを間違えるのか?

なぜ人々は干支の移行時間を間違えるのでしょうか?秦・漢の時代以前、立春を1年の最初の日としていました。秦・漢の時代以降、暦が統一され、立春のお祝いは現在の旧暦1月1日に移され、立春は単なる節気になりました。

その頃から、いつ干支が変わるのか混乱する人も出てきました。

現在の黄道は陰陽の組み合わせで、「干支紀年法」と「生肖紀年法」は旧暦1月1日00:00からと規定されており、陽暦の開始と旧暦の開始を人為的に一緒にしていますが、これは天体の本当の運行規律を代表できないため、干支で表される天文情報とは関係がありません。

もし、あなたが干支を使って運勢を占い、太陽、月、星の動きがあなたの人生にどのように影響するかを知りたいのなら、正確に占うために、干支を正しく理解する必要があります。

混沌とした世の中に身を置いているからこそ、健康に留意することが大切です!

医師プロフィール:Dr.Wing(榮大夫)は、漢方医の家系に生まれ、祖父は1950年代大流行した疫病から多くの命を救ったことから、多くの西洋の医師が祖父を師と仰ぐようになりました。Dr.Wingは30年の医療同済医科大学付属病院の主治医を経て、2004年に渡英し、難病や合併症の治療に特化したクリニックを設立しました。ドバイ王室の特別医として、首長の頑固な病気を治療し、王室から尊重されています。

Dr.Wing漢方クリニック ウェブサイト

(翻訳編集・中川真悟)

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