米英独仏、NATO次期事務総長候補にオランダ首相を支持
[ブリュッセル/ロンドン 22日 ロイター] – 米英独仏の4カ国は22日、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長の後任にオランダのルッテ首相を起用することを支持した。ルッテ氏は昨年7月に内閣を総辞職してオランダ政界からの引退を発表し、昨年11月の総選挙後も新政権が発足するまでの暫定政権で首相を務めている。
米国高官は「バイデン大統領はNATO次期事務総長候補としてルッテ氏を強く支持する」と明言。その上で「ルッテ氏のリーダーシップはこの非常に重要な時期にNATOに貢献するだろう」と指摘した。
英国外務省も、ルッテ氏は防衛と安全保障での実績を持ち、NATOが引き続き強固な防衛力を備えることを確保してくれる人物だとして支持する意向を示した。
フランス政府当局者は、マクロン大統領はルッテ氏をNATO事務総長に早くから推していたと指摘。ドイツ政府報道官も、独政府はルッテ氏を支持していると述べた。
ルッテ氏は57歳。オランダ首相としては在任期間が最も長い。米英のほか、欧州連合(EU)などのリーダーと良好な関係を築いている。
ストルテンベルグ氏の任期は今年10月まで。後任の事務総長は、ロシアの侵攻が続くウクライナの防衛に対してNATO加盟国の支援を保つ一方で、NATOが直接ロシアとの戦争に引き込まれるようなエスカレーションを防ぐという重要な局面で就任することになる。
NATO指導部はコンセンサスによって任命されるため、31カ国全ての加盟国が支持するか、反対しないことが求められる。外交官2人によると、ルッテ氏はこれまでのところ約20カ国の支持を得ている。
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