コミュニケにはワンヘルスアプローチに沿った形で、薬剤耐性に関する予防、準備、管理のための国家システムを構築する必要性を訴えている。写真はカリフォルニア州ホルトビルのレタス畑(Photo by SANDY HUFFAKER/AFP via Getty Images)

ベルリン農業大臣会合がドイツで開催 日本から農林水産審議官が出席

ベルリン農業大臣会合が、20日ドイツで開催された。

同会合はドイツ食料・農業省が毎年1月下旬に主催する世界最大級の会合であり、今年は、73か国・機関等が参加して、未来のための食料システムや飢餓ゼロの世界達成といったテーマについて議論が行われた。日本からは小川農林水産審議官が出席した。

農水省のプレスリリースによると、小川審議官は、災害が多い日本の環境下で、気候変動や生物多様性への対応を最優先とし、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するため、『みどりの食料システム戦略』を推進することなどを発信した。

ベルリン農業大臣会合ではコミュニケが採択された。

コミュニケでは、持続可能な農業生産達成に向け、強じんで持続可能な農業慣行・技術を促進することを謳い、その他、食料の損失・廃棄の削減が、目標達成への重要な要素であることを強調した。

またワンヘルスアプローチに沿った形で、薬剤耐性に関する予防、準備、管理のための国家システムを構築する必要性を訴えている。ワンヘルスアプローチとは、日本の厚生労働省のホームページ上での説明によると「人、動物、環境の衛生に関する分野横断的な課題に対し、関係者が連携してその解決に向けて取り組むという概念を表す言葉であり、国際的にも認識が高まっています」とある。

小川審議官はドイツのミュラー連邦食料・農業省政務次官と会談を行い、若者や女性を含めた農村振興、技術革新、有機農業など意見交換を行うとともに、日独協力覚書の締結に向けて協力する旨お互いに確認した。

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