係争中の南シナ海で、フィリピン海軍艦船BRPシエラ・マドレに物資を届けるためにフィリピン海軍がチャーターしたフィリピンの民間船を、中国沿岸警備隊の船(左)が追跡している (Photo by TED ALJIBE/AFP via Getty Images)

南シナ海で中国船が危険な妨害行動 フィリピンは多国間抗議活動を呼びかけ

先週、南シナ海でフィリピンと中国の間に新たな対立が発生した。フィリピン国防省は10月25日、南シナ海での航行の自由を確保するための多国間の活動を強化し、更に多くの国に参加を求めるとの立場を明らかにした。これは、中共(中国共産党)の南シナ海での強圧的な行動への対抗策だと考えられている。

 

10月22日、スプラトリー諸島のセカンド・トーマス礁で、フィリピンと中国の船が二度衝突した。フィリピン側は、中国が危険な妨害行動をとった結果、中国の海上警察の船と民間船がそれぞれフィリピンの補給船と海上警察の船と衝突したと主張している。

フィリピンは、第二次世界大戦時の軍艦「BRP Sierra Madre(シエラマドレ)」に駐留する小部隊に定期的に補給を行っている。この艦は、フィリピンの主権を守るために1999年に故意にセカンド・トーマス礁に座礁させられたもので、この礁はフィリピンの排他的経済水域内に位置している。

南シナ海は、世界で最も重要な海上交通路の要衝であり貿易ルートの1つで、中共の広範な主権主張により、近隣諸国との対立が頻発している。2016年には国際仲裁裁判所が、中共の「九段線」に基づく主権主張は法的根拠がないと判断したが、中共はこれを受け入れていない。

 

フィリピン国防大臣ギルベルト・テオドロ氏は、最近の中共との対立が「他の国々に参加を促す契機となる可能性がある」と述べたが、詳細は明らかにしていない。

▶ 続きを読む
関連記事
米軍は先週末、無人機が撃墜された事への対抗措置として、イラン領内の軍事目標に対して一連の「自衛攻撃」を実施。イランは1日、米軍が使用する空軍基地を標的に報復攻撃を行ったと発表した。
シンガポールで開かれたシャングリラ対話で、17か国が海底ケーブルなど重要インフラの防衛協力を協議した。各国は破壊行為を防ぐ国際規範づくりを進める方針を示した
米商務省は5月31日、先進AI半導体の対中輸出管理を強化する新指針を発表した。エヌビディアの「Blackwell」や「Rubin」、AMDの「MI350X」などを対象に、中国企業の海外子会社向け輸出にも許可を義務づける
消息筋の情報として、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が最高指導者事務所に正式な辞表を提出したと報道された。イラン側はその後、フェイクニュースとして否定した。
在フィリピン米国大使館は8か国が「ルソン経済回廊」構想に加わり、フィリピン、米国、日本とともに、ルソン島の戦略的インフラ、サプライチェーン、地域の相互接続の発展を推進すると発表した