10月24日、 米電気自動車(EV)大手テスラの自動運転支援システム「オートパイロット」を巡る訴訟で、原告側は、同システムを搭載したテスラ車が死亡事故を起こす約2年前に同社はオートパイロットのステアリング誤作動を認識していたと主張した。北京のテスラショールームで5月撮影(2023年 ロイター/Thomas Peter)

テスラ、死亡事故前に自動運転のステアリング誤作動認識=原告

[24日 ロイター] – 米電気自動車(EV)大手テスラの自動運転支援システム「オートパイロット」を巡る訴訟で、原告側は24日、同システムを搭載したテスラ車が死亡事故を起こす約2年前に同社はオートパイロットのステアリング誤作動を認識していたと主張した。弁護士が内部報告書を引用して明らかにした。

2019年、ロサンゼルス近郊の高速道路を走行中のテスラ車「モデル3」が突然道を逸れ、木に衝突して炎上。所有者の運転者は死亡、少年を含む2人の同乗者が重傷を負った。

同乗者らはオートパイロットに欠陥があったとしてカリフォルニア州の裁判所にテスラを提訴し、懲罰的損害賠償を除いた総額4億ドルの陪審員裁定を求めている。訴訟の行方は、全米での同様の訴訟の形成に役立つ可能性がある。

テスラは、事故車の運転者がハンドルを握る前にアルコールを摂取していたとし、責任を否定。また、事故時にオートパイロットが作動していたかどうかは不明だと主張している。

原告側弁護士は24日の最終弁論で、2017年のテスラ内部の安全性分析報告書から、「過度の」ステアリング角度などの「誤ったステアリング操作」という文言を引用し、テスラは欠陥を認識していたと述べた。

一方、テスラの弁護士は、安全性分析は欠陥を特定してはおらず、理論的に車両に起こり得る問題に対処するためのものだったと説明。テスラはその後、事故につながる旋回を実行できないようにオートパイロットシステムを改良しており、原告の主張に対抗できるとした。

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