プーチン氏、ガザ危機で積極外交 中東主要国と電話会談
[モスクワ 16日 ロイター] – 中東情勢が緊迫化する中、ロシアのプーチン大統領は16日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルとの間の停戦確保に向け、イスラエルのネタニヤフ首相やイランのライシ大統領のほか、シリアのアサド大統領、パレスチナ自治政府のアッバス議長、エジプトのシシ大統領と電話会談し、民間人に対するいかなる暴力も容認できないと表明した。
ロシア大統領府(クレムリン)によると、一連の会談で「紛争が地域戦争にエスカレートする可能性を巡り深刻な懸念が示された」という。プーチン大統領は戦闘阻止に向け、全ての「建設的なパートナー」と連携するというコミットメントを再確認した。
プーチン氏はネタニヤフ首相との会談で、イスラエルとハマスとの対立を終わらせるために協力する用意があると伝え、状況を正常化し、暴力のエスカレートを防止し、ガザ地区の人道的な大惨事を防ぐためにロシアが実施している措置について説明した。
ロシアはイスラエルやイランのほか、ハマスやパレスチナ自治政府などとも関係を持っており、プーチン氏は今回の危機の主要なプレーヤーと相次いで電話会談を行い積極的な外交を展開。タス通信によると、プーチン氏とアサド氏はガザ地区に人道支援を送りたいとの意向で一致したという。
ロシア国営通信によると、ウシャコフ大統領補佐官は情報機関や軍部の幹部らが出席する会議でプーチン大統領に対し、イスラエルがガザ地区に対する地上作戦を開始する恐れがあり、状況はエスカレートしていると報告。「この紛争全体が制御不能になる可能性が高い」と警告した。
プーチン大統領は中国が17─18日に開く巨大経済圏構想「一帯一路」の国際会議に合わせ訪中し、習近平国家主席と会談する。
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