10月13日、北朝鮮は、イスラム組織ハマスがイスラエルに対する攻撃で北朝鮮製兵器を使用したとの報道を否定し、こうした報道を通じて米国は中東紛争に対する自国の責任を第三国に転嫁しようとしていると批判した。写真は北朝鮮の旗。ジュネーブで2014年10月撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse)

北朝鮮、ハマスが同国製兵器使用との報道否定

[ソウル 13日 ロイター] – 北朝鮮は13日、イスラム組織ハマスがイスラエルに対する攻撃で北朝鮮製兵器を使用したとの報道を否定し、こうした報道を通じて米国は中東紛争に対する自国の責任を第三国に転嫁しようとしていると批判した。

米政府系放送局ラジオ・フリー・アジアは今週、軍事専門家の話として、ハマスが北朝鮮製兵器を使用している可能性があると報じ、パレスチナ戦闘員の映像に北朝鮮から供給されたとみられるロケットランチャーが映っていたと伝えた。

米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカも情報収集の専門家の話を引用し、ハマスが使用している兵器の一部は北朝鮮が供給元の可能性が高いとしている。

朝鮮中央通信(KCNA)はこれらの報道が「根拠のないデマ」と主張。

「米国の誤った覇権主義的政策によって引き起こされた中東危機の責任を第三国に転嫁し、国際批判をかわす試みにほかならない」とした。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は12日、ハマスが使用したロケット砲の出所に関する報道は確認できないと述べた。

軍事専門家は今週、戦闘の写真を基にハマスがF7ロケット弾発射機など北朝鮮の武器を使用している可能性があると指摘している。

北朝鮮の武器売却について調査している米テキサス州アンジェロ州立大学のブルース・ベクトル教授は、ハマスが数年前からF7を使用しているとの報告があるとし「新たに供給された武器か、2009年から供給されていた武器である可能性がある」と指摘。いずれにしても北朝鮮からイランやシリアを通じて間接的にハマスに供給された可能性が高いと述べた。

欧州の研究者であるヨースト・オリマンス、ステイン・ミッツァー両氏によると、ハマスは21年の衝突時にもF7や北朝鮮の対戦車ミサイル「火の鳥2」を使用していた。

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