英首相、中国首相に「議会民主主義に対する干渉」への懸念伝達
[10日 ロイター] – スナク英首相は、20カ国・地域(G20)首脳会議が行われたインドで中国の李強首相と会談した際に、中国のためにスパイ活動をした疑いで2人の英国人が逮捕された問題に触れて、英国の議会民主主義に対する中国の干渉への懸念を伝えたことを明らかにした。
ロンドン警視庁が2人を逮捕した事実を認め、英紙サンデー・タイムズによると、このうちの1人は英議会で調査の仕事をしている職員だった。
スナク氏は、捜査中の事案について言えることは限られると断りつつも、李強氏には「間違いなく許容できない、われわれの議会民主主義への干渉を巡る自身の非常に強い懸念」を提起したと述べた。
さらにスナク氏は、李強氏との会談で幾つかの意見が異なる問題を示したが、英国として中国に関与していく戦略に価値があることも分かったと強調。「正しいのは関与する機会を設け、単に傍から叫ぶのではなく、個別具体的に懸念を持ち出すことだ」と付け加えた。
ただ中国側が発表したスナク氏と李強氏の会談内容は、このスパイ問題に触れておらず、英国が中国との現実的な協力を拡大するのを歓迎し、李強氏が「両国は立場や意見の違いを適切に対処すべきだ」と発言したと説明されている。
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