中国に亡命した北朝鮮女性が人身販売に 犯罪組織が数億ドルの利益
中国に亡命した北朝鮮女性たちが商品のように売買され、それによって犯罪組織が年間数億ドルを稼ぐ。最近2人の脱北者が米国メディアに、中国で行われた北朝鮮女性の人身売買について語った。
ラジオ・フリー・アジアの情報により、多くの北朝鮮女性が、ブローカーを介して中国へ逃れ、より良い生活ができることを求めている。しかし、これらのブローカーにより恐ろしい現実の運命が待ち受け、彼女たちは中国で売買される商品になっている。
オランダにある国際法律事務所(Global Rights Compliance)が3月発表した報告書において、約15万~20万人の北朝鮮住民が中朝国境近くに定住している。そのうちの約70%から80%の人が人権侵害の被害者になる可能性があり、特に人身売買の問題を指摘している。
報告書によると、中国で北朝鮮女性は数百ドルの安値で売買されており、関与した複数の犯罪組織はこれによって年間1億ドルを超える莫大な収益を得ている。
米国務省の年次人身販売報告書(Trafficking in Persons Report)で、人身売買の被害者になりやすいのは、公式入国資格を持たない脱北者だと指摘した。
報告書によると、一部の北朝鮮人女性が中国本土に到着すると、人身売買業者が麻薬で誘い、拘束または拉致し、性行為や結婚を強要していると指摘した。
北朝鮮で虐待され、脱出してから今韓国に住んでいるパク・ウンミ(Park Eun-mi)さんとソン・ヘヨンさん(Song Hye-young)2人の女性が、ラジオ・フリー・アジアに自分の身に起こった被害の経緯を語った。
パク・ウンミさんは中国との国境に近い北朝鮮両江道恵山市で生まれた。2007年、16歳のとき、彼女はブローカーの助けを借り、国境を越えて中国へ逃亡した。
パクさんは、家族が経済的に苦しいため、北朝鮮から逃れる方法を探していたと語った。彼女は当時「亡命しても生計を立てるのに何の問題もない」と親しい人々が言っているのを聞いたという。