6月12日、国連のグテレス事務総長は、人工知能(AI)分野にも国際原子力機関(IAEA)のような国際的な監視機関を創設すべきだとの考えを支持する姿勢を示した。写真はAIのイメージ。5月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

国連事務総長、AIの国際的監視機関創設案を支持

[国連 12日 ロイター] – 国連のグテレス事務総長は12日、人工知能(AI)分野にも国際原子力機関(IAEA)のような国際的な監視機関を創設すべきだとの考えを支持する姿勢を示した。こうした構想は一部のAI業界幹部などが提唱している。

グテレス氏は「最新型AIである生成AIを巡る警報が鳴り響いており、その設計者たちからの警鐘が最も大きい。われわれはこれを重大に受け止めなければならない」と語った。

既にグテレス氏は、AI技術を適切に管理し、人権や法の支配、世間の常識などとどう整合性を保つかについて提言をする諮問機関の設置に向けた取り組みを開始すると表明している。

この日はさらに踏み込んで、IAEAを引き合いにして「われわれがAIの(国際)機関を持てるようにするというアイデアに賛成する」と発言。ただ創設できるのは国連事務局ではなく加盟諸国だけだと強調し、各国に行動を呼びかけた。

利用が急拡大している対話型AI「チャットGPT」を開発したオープンAIは先月、IAEAのような機関ができれば、開発の規制や安全基準を守っているかの審査などが可能になると主張した。

スナク英首相は既にこうした国際機関創設を後押しするとともに、英国にその本拠地を置いてほしいと要望している。

また英国は、AIのリスクを巡って国際的にどのような協調行動が取れるかを話し合う首脳会議を年内に開催したい考えも打ち出した。

グテレス氏は首脳会議に前向きな見方をしつつも、その前に本格的な検討作業が不可欠だと指摘。近く諮問機関のメンバーとして国連機関のAI専門家や科学者らを指名する方針を明らかにした。

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