わざと車にぶつかる「碰瓷」は中国社会の病【現代中国キーワード】
【碰瓷】
中国語の「碰瓷(ポンツー)」は、強いて訳せば「当たり屋」であろうか。
もとは、道端で陶器を売る商人の強請(ゆすり)の手口である。通行人にぶつかるような場所へ、少し欠けた雑器をわざと置いておく。それが通行人の足に触れると、「これはウチの高値の売り物だ。ここが破損した。弁償しろ」と難癖をつけて、金を払わせようとする。
今の「碰瓷」は、だいぶ異なっている。走行中の車に向かって(ケガをしない程度に)故意にぶつかっていくのだ。それから路上に倒れ、負傷したフリをしながら「お前の車がぶつかったのだから、金を出せ」と大声で叫ぶ。
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