8月9日、今年前半、上海では新型コロナウイルス感染症対策として厳格なロックダウンが実施された。その間、中国当局による尋常ではない強権統治を目の当たりにして、クレア・ジアンさんの人生設計は変わった。北京で2015年10月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

焦点:「中国で産みたくない」、ゼロコロナで出生数減少に拍車

[香港 9日 ロイター] – 今年前半、上海では新型コロナウイルス感染症対策として厳格なロックダウンが実施された。その間、中国当局による尋常ではない強権統治を目の当たりにして、クレア・ジアンさん(30)の人生設計は変わった。彼女はもう、中国で子どもを産みたいとは思っていない。

4月から5月にかけてのロックダウンの時期、「我々が最後の世代」という意味のハッシュタグが中国のソーシャルメディア上で短期間のうちに急速に拡散し、その後検閲の対象となった。

このハッシュタグの元になったのは、防護服に身を包んで自宅を訪れ、コロナ対策のルール違反で3世代に渡って罰則を適用すると警告した当局者に対して、ある男性が投げつけた言葉だった。

▶ 続きを読む
関連記事
中国・内モンゴルで24歳の男性が「外の世界が疲れすぎる」と自ら無免許運転を通報。行政拘留15日と罰金2000元を科され、若者のプレッシャー問題がネットで議論を呼ぶ。合法的な休息手段の必要性が指摘されている
中国のブロガーによれば、7月末以降に行方不明者を探す動画が全国で299本投稿され、行方不明者は各地で出ているという。主な対象は10代や20代から30代前半の若者で、大半が男性だという。
母親はどれほど絶望すれば、自らの手で我が子を落とし、自らも続くのだろうか。中国・杭州の陸橋から。
AIを悪用した「返金詐欺」が中国で爆発中。活きた蟹がAIで「死亡加工」され、買い手が拘留。業者が次々つぶれる勢いだという。
内モンゴル自治区フフホト市の商業ビルで発生した大規模火災をめぐり、インターネット上に拡散した映像と当局の発表内容が大きく食い違い、情報隠蔽ではないかとの疑念が広がっている。住民の被害状況は依然明らかになっていない