「政府の嘘を暴いた」中国人ブロガー、貧困層の結婚式を配信 警察沙汰に
中国最貧困地域の一つである四川省大涼山で撮影した結婚式の動画が、政府のイメージに影響したとして、撮影者は地元の警察署に呼び出された。
短編動画共有サイト「TikTok(抖音)」などに投稿された動画がインターネット上で爆発的にヒットし、数千万回の再生回数を記録した。
映像には粗末な新婚夫婦の新居が映っている。使えるテーブルや椅子、電化製品がほとんどなく、結婚式に参加した親族や友人は皆、地べたに座ったままで食事をしていた。料理はいたって質素で、豆腐の漬物スープと饅頭だけだった。ある村人は、「この家は、村では立派な家だ 」と撮影者に言った。
関連記事
中国の習近平指導部は25日、北京の人民大会堂で、2020年を期限とする当局の「脱貧困」計画の達成を祝う表彰式を開催した。その一方で、中国各地の住民は、貧困地域の人々の生活が依然と厳しく、当局の「脱貧困を達成した」との主張を信じていないと語った。
中国当局は、中国国内で取材活動をする海外メディアへの統制を強めている。貴州省畢節(ひっせつ)市当局によると、地元の貧困問題に関して「負の側面」を取材しようとした海外メディアを通報した幹部は上層部に表彰された。