6月6日、ロンドン金属取引所(LME)が今年3月、ニッケル価格の高騰を受けて取引の停止・取り消しに踏み切ったことを巡り、ヘッジファンドのエリオット・アソシエーツは4億5600万ドルの損害賠償を求めてLMEを提訴した。LME親会社の香港取引所が発表した。写真は2018年9月、ロンドン金属取引所で撮影(2022年 ロイター/Simon Dawson)

エリオットがLME提訴、ニッケル取引停止「違法」と主張

[香港 6日 ロイター] – ロンドン金属取引所(LME)が今年3月、ニッケル価格の高騰を受けて取引の停止・取り消しに踏み切ったことを巡り、ヘッジファンドのエリオット・アソシエーツは4億5600万ドルの損害賠償を求めてLMEを提訴した。LME親会社の香港取引所が6日発表した。

香港取引所の発表資料によると、訴訟はエリオット・アソシエーツとエリオット・インターナショナルが、LMEとLMEクリア・リミテッドを相手取り6月初めに英国の裁判所で起こした。

ウクライナ情勢の緊迫化と対ロシア制裁で供給不安が広がったことから、LMEでは3月8日の取引でニッケル価格が数時間で倍に高騰。LMEは取引停止・取り消しという異例の措置を取った。

エリオット・アソシエーツは取引停止が「違法」で、同社の権利の「侵害に当たる」と主張。

一方、香港取引所は「LMEの経営陣は今回の主張に根拠がないと考えており、徹底的に争う方針」としている。

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