「軽やかに跳ねてみませんか?」どこでもできる縄跳びダイエット
「縄跳び」は、誰もが子供のころに遊んだ懐かしい思い出があります。
大人になってからの縄跳びと言えば、高度な技を競うスポーツ競技であるほか、ボクシングなどの格闘技におけるトレーニングの一環になっている場合もあります。
縄跳びの7大メリット
そしてもう一つ、忘れてならないのが、運動不足解消やダイエットを目的としておこなう縄跳びです。
誰でも簡単に始められ、その効果を実感できることから、今改めて「縄跳び」が注目されています。
リハビリ専門医の蔡育霖氏は、次のように言います。
「縄跳びは、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせたものと言えます。脂肪を効果的に燃焼できるとともに、筋持久力を強化し、心肺機能を高めますが、安全で怪我をしにくい運動です」
蔡氏も薦める「縄跳び」の7つのメリットを、以下に挙げましょう。
1、体脂肪を効率よく燃焼できる
エアロビクスやジョギングよりも体脂肪を効率よく燃焼できるのが、実は縄跳びなのです。
台湾の国民健康署の資料によると、同じ30分間の運動でも、縄跳びの脂肪燃焼効果はエアロビクス、水泳、自転車、ゴルフ、ジョギング、速いウォーキングなどの運動より優れていると言います。
運動で消費されるカロリーは、体重や強度にも関係しますが、縄跳びは確かに効率的にカロリーを消費できる運動です。
蔡育霖氏によると、1分あたり100〜140回の縄跳びを30分間行うと、約400キロカロリーのエネルギーを消費することができ、高強度インターバルトレーニング(HIIT)のような効果も得られると言います。
HIITは非常に高い脂肪燃焼とダイエット効果があります。また、運動後でも多くのエネルギーを消費する「アフターバーン効果」があるため、続けて脂肪を燃焼することができます。
2、骨密度の上昇
縄跳びによるジャンプ動作は骨細胞を刺激して活性化させ、骨密度を高めます。
国民健康署の『骨粗鬆症の臨床治療ガイドライン』は、毎日50回縄跳びをすると、半年後には骨密度が4%増加し、骨粗鬆症リスクを軽減できると指摘しています。
3、筋持久力を高める
縄跳びは、脚だけでなく各部の筋肉の持久力を高め、全身の筋力増加に役立ちます。
とくに腹部の体幹にあるコア筋肉、太もも、すねの筋肉に刺激を与えます。
縄跳びは、主に下肢、臀部、腹部の筋肉を引き締めることで、体形を良くし、たるんだ部分を改善することができますが、上半身も縄跳びで一定の筋力を維持することができます。
腕や肩の筋肉を意識して運動する場合は、縄を回す手首や前腕に力を入れて、姿勢を固定して行うと良いでしょう。
多くの女性は、二の腕につく贅肉を気にしています。縄跳びだけでその悩みを解消するのは難しいですが、縄跳びは全身の脂肪の蓄積を減少させますので、腕のたるみの発生もある程度抑制することができます。
4、心肺機能の強化
縄跳びによる有酸素運動は、心肺機能を効果的に高めることができます。
心肺機能が良好であれば、さまざまな心血管疾患の予防にも役立ちます。
5、バランスのとれた体づくり
長年ランニングを愛好している人のなかには、左右の足の筋力がアンバランスになっている人もいます。その他のスポーツでも、特定の筋肉が突出して鍛えられることがあります。
縄跳びは、下腿の筋力と足首の関節の安定性を高めるとともに、全身のバランスの取れた体づくりに有効です。
6、スポーツ傷害のリスクが低い
縄跳びは、正しく行えば、ジョギングや球技など他のスポーツに比べて怪我をするリスクが非常に低く、とくに膝を痛めにくい安全な運動です。
7、用具が安価で、利便性が高い
縄跳びは、用具が安くて、持ち運びもしやすい利便性があります。
また、運動スペースが狭くてもできるので、都会で生活する人にはぴったりのスポーツです。
気をつけたい「ふくらはぎのケア」
心肺機能が正常な人であれば、普段運動する時間が少なく、わざわざジムに行くことができなくても、毎日30分縄跳びをするだけで十分な運動になります。
縄跳びで脚が太くなる「大根足」になることはありません。ただ、運動後には筋肉が腫れて、ふくらはぎが少し太くなったように見えます。
脚部に限らずどの筋肉も、けが防止や疲労の蓄積を避けるため、運動前にはウォーミングアップを、運動後はクールダウンを行ってください。
特に、ふくらはぎは、運動後にゆっくりとストレッチを行い、マッサージをすることで固まった筋肉がほぐれ、明日へ疲労を残さないで済みます。もちろん温かいお風呂も、疲労回復に効果的です。
(翻訳編集・鳥飼聡)