ブルーベリーには、抗酸化栄養素であるアントシアニンが豊富に含まれています。(Shutterstock)
ブルーベリーには、抗酸化栄養素であるアントシアニンが豊富に含まれています。(Shutterstock)

ブルーベリーは「スーパーフード」がん予防から心臓の保護まで

きれいな藍色のブルーベリー。

この小さな一粒には、アントシアニンなどの抗酸化栄養素が豊富に含まれており、がん予防や心臓血管の保護をはじめ、人の健康に多くのメリットがあります。

ブルーベリーは「スーパーフード」と呼ばれるほど、その有益性には海外でも定評があります。

台湾の臨床栄養士である陳怡婷氏は「ブルーベリーにはアントシアニン、ビタミンC、食物繊維などの栄養素が含まれています。なかでも、強力な抗酸化栄養素であるアントシアニンが最も際立っています」と言います。

ブルーベリーを頻繁に食べると、以下の7点に代表される多くの利点が得られます。

1、がん予防

紫外線や空気の汚染などの環境要因のほか、自分の精神的ストレスなどの影響により、人の体内にフリーラジカルが発生します。

フリーラジカルは細胞にダメージを与え、がんなどの病気や老化を引き起こします。アントシアニンはこうしたフリーラジカルを除去するとともに、体をフリーラジカルの攻撃から保護します。

2、心血管疾患の予防

フリーラジカルを除去するアントシアニンは、心臓血管疾患の予防に有益です。米国の研究によると、150gのブルーベリーを毎日食べると、心血管疾患のリスクが12%~15%低下すると言います。

3、腸の健康を維持する

 

食物繊維を豊富に含むブルーベリーは、腸内の健康を維持するとともに、腸に良い善玉菌の成長を助け、免疫力を高めるのに役立ちます。

4、肌の健康を維持する

ブルーベリーに含まれるビタミンCは、免疫力を高めるだけでなく、コラーゲンの合成を助け、皮膚と粘膜の健康を増進します。

 

5、視力を保つ

アントシアニンは、眼の網膜に光を感じる物質であるロドプシンの生成を助け、夜間視力を維持します。

 

6、記憶力を維持する

身体の酸化ストレスが増えると記憶力も低下し、認知症リスクも高まります。アントシアニンの抗酸化力は、脳の炎症を改善し、記憶力を維持するのに役立ちます。

 

7、尿路感染症の予防

アントシアニンに富むブルーベリー、クランベリーは、尿路感染を予防する「逸品」です。アントシアニンは細菌が尿路に侵入するのを抑える働きがあり、尿路炎症を起こす確率を低下させます。

 

ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、抗酸化作用があり、多くの病気を予防します。(Shutterstock)

ブルーベリーは、そのまま生で食べるのが、最も完全なアントシアニンを摂取する方法です。ブルーベリーに含まれるアントシアニンやビタミンCは熱に弱い栄養素であるため、高温で調理すると失われてしまいます。

ブルーベリーをきれいに洗い、そのまま生で食べることで、完全な抗酸化栄養素を摂取できます。

料理のバリエーションを増やしたい場合は、ブルーベリーを豆乳や牛乳に合わせた栄養ドリンク、またはヨーグルトやオートミールと合わせた特製サラダにすると、見た目も華やかで栄養価も優れた一品になります。

 

ブルーベリーはサラダと一緒にお召し上がりいただけます。(Shutterstock)

(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)

関連記事
変形性関節症の進行と慢性疾患のリスクを減らすために、運動や食事管理が重要です。体重減少や抗炎症食品が予防に効果的。健康的な生活習慣で改善を目指しましょう。
プラスチックが引き起こす健康リスク、特にマイクロプラスチックががんや肺疾患に与える影響について詳しく解説。生活に潜む危険とその対策方法を知りましょう。
食品に使われる乳化剤が、腸内環境を乱し、がん・心疾患・糖尿病のリスクを高める可能性があると複数の研究が報告。日常的に口にする加工食品の“見えない影響”に注目が集まっています。
ライムは爽やかな風味だけでなく、免疫強化、腎結石予防、神経の老化防止、さらには抗がん作用まで期待される果物。栄養素の宝庫であり、日常に取り入れやすい健康食材です。
「赤ワインががんを予防する」という通説は誤りかもしれない──米ブラウン大学の大規模調査が、赤白ワインとがんリスクの関係を再検証しました。