世界中のピラミッド(70) マヤの天文、数学、暦法

マヤの謎その4:天文、数学、暦法

天文

古代都市テオティワカンは、長さ4キロメートル、幅45メートルの南北に貫く「死者の大通り」を中心とし、両側に太陽のピラミッドやケツァルコアトルの神殿、ケツァルパパロトルの宮殿など、様々な建築物が建てられています。空中から見下ろすと、9つの惑星の並びと一致しており、位置の比例は驚くほど正確です。そのため、テオティワカンの設計者は惑星と太陽との距離や軌道上での運行状況を熟知していたことが分かります。

1974年、ヒュー・ハレストンという名の男性は、テオティワカンで、そこにある全ての建築物を計量できる単位を見つけたといいました。コンピュータ計算によると、その単位の長さは1.059mとなっています。

例えば、ケツァルコアトルの神殿や、太陽・月のピラミッドの高さの単位はそれぞれ、21、42、63となっており、その比例は1:2:3となっています。ハレストン氏がこの単位を用いて、「死者の大通り」両側の各建築物の間の距離を測ったところ、ちょうど太陽系の惑星の軌道の比例と一致していることが分かりました。

偶然という言葉で説明するには、納得のいかない人が多いでしょう。天王星が発見されたのは1781年であり、海王星は1846年、そして、冥王星は1930年にようやく発見されました。しかし、超古代文明の時期に生きていたテオティワカンの人々はどのようにこの天文学知識を知ったのでしょうか。

数学

学術の発展と歴史からも分かるように、数学の中の「0」は極めて重要な意味を持っています。マヤ文明の研究から、紀元前4世紀から紀元前3世紀の間、マヤ人はすでに「0」という数学的概念をうまく応用していたことが分かっています。

マヤ遺跡の石碑から11桁の数字が発見され、例えば、「アラウトゥン」は最も長い日にちの単位で、1アラウトゥンは230億4000万日に相当します。これほど巨大な単位は惑星の距離を測ったり、恒星間航行をしたりする時に使われます。

各民族にその特有の紀元があります。ローマ帝国は建国の日を紀元の初めの日とし、ギリシャは最初のオリンピック競技の日を紀元の初日とし、キリスト教国家はイエス・キリストの誕生を起点としました。

しかし、マヤの伝説ではいくつもの紀元があり、どの紀元も地球上での大きな出来事の終了を起点としています。マヤの最後の紀元の始まりは紀元前3113年で、これはちょうどマヤ人がアメリカ大陸に定住した年です。その1つ前の紀元の始まり、紀元前11000年は、ちょうど氷河期が終わった頃でした。さらに遡ると、3つほどの紀元があり、どの紀元も数十万年、あるいは、数百万年で計算されます。

暦法

マヤ暦も独特でありながらも正確なもので、ハアブ暦では、1年を18カ月に分け、毎月20日間あり、そして、年末に5日間の不吉な日――「ワイェブ」が付け足されて365日となります。マヤ人の計算によると、地球の1年は365.2420日で、現在の正確な365.2422日との誤差はわずか0.0002日しかなく、5000年経っても、1日しかずれないのです。

そして、金星暦では、1年は584日で、現在の正確な測定と比べても、50年で7秒の誤差しかありません。
また、マヤ人は特殊な宗教的暦法を保持しており、1年に13カ月、毎月20日間という「ツォルキン」と呼ばれる暦法です。

マヤ人はいくつもの暦法の関係を算出しました。ハアブ暦は365日、金星暦は584日、この2つの数字にはある公約数が隠されています:73です。
365÷73=5、584÷73=8になります。そして、ハアブの365日の周期を8倍すると、金星暦の584日の周期を5倍した時の日数と一致します。

更に、ツォルキン、ハアブ、そして、金星暦には公倍数が隠されています。
ツォルキン:260×146=37960日
ハアブ:365×104=37960日
金星暦:584×65=37960日
全ての周期は37960日後に重なり、マヤの伝説では、この時、神が再びこの地を訪れるというのです!(完)

――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)