「夜中に目が覚めた」どうすれば、再び眠れるか?
「輾転反側(てんてんはんそく)」とは、中国の古典『詩経』にある言葉で、思い悩むあまり眠れず、寝返りばかり打って苦悶する様子を言います。
「明日はプレゼン本番。緊張しながらベッドに入ったものの、夜中に目が覚めてしまった」
そのまま寝返りを打つばかりで、ついに明け方まで眠れなかった経験をもつ人も少なくないでしょう。
しかし、明日の本番のために、やはり睡眠は少しでもとっておかなくてはいけません。
夜中に目が覚めるのは、精神的ストレスが主な原因です。
そのほかにも、夜中に目が覚める原因としては、飲酒、カフェイン摂取、健康上の問題などがありますが、ストレスが最も大きな要因だと考えてまず間違いありません。
人の体はストレスを感じると、交感神経が刺激されて、夜でも目が覚めやすくなるものです。そうなると、ストレスが血圧や心拍数を上昇させますので、再び眠りに入るのがとても難しくなります。
ここで、ストレスが睡眠の質を低下させ、睡眠の質が低下することでストレスが増えるという悪循環が生じることになります。
これは、何とかしたいですね。
そこで、夜中に目が覚めてから、再び眠れる7つのコツを、以下にご紹介しましょう。
1、時計を見ない
時計を見ずにリラックスするようにしましょう。時計を見ると不安が増すだけで、眠れなくなる心配が高まります。
2、スマホを見ない
就寝の1~2時間前は、スマホや携帯電話などの電子機器を使用しないでください。これは睡眠導入の妨げになります。
夜中に目が覚めてしまったときも、スマホを見始めると、もう眠れなくなります。
3、寝る前に本を読む
寝つきが悪い人は、寝る前に本を読むとリラックスできます。
英サセックス大学の研究によると、就寝前に6分間読書をすることでストレスが68%減り、ぐっすり眠れるといいます。
4、一度起きてみる
夜中に目が覚めてしまい、20分経っても眠りにつけない場合は、一度起きてみましょう。
ベッドから出て、可能ならば別の部屋に行って座り、呼吸を整える練習をしてみます。再びベッドに戻ったときには、だいぶ眠りやすくなっているはずです。
5、快適な睡眠環境
安らかに眠れるよう、寝室の環境は普段から整えておきましょう。
就寝中は照明を消します。消灯後の部屋のなかに騒音(ノイズ)が充満すると睡眠の妨げになります。室内にノイズがある場合は、ノイズの原因を除去することをお勧めします。
6、呼吸を整える
呼吸を整えることは、ストレスを感じる神経系の機能を鈍らせ、心拍数と血圧を下げて眠りにつきやすくします。
お薦めする呼吸の練習の1つに、4-7-8呼吸法があります。
ベッドから体を起こして、鼻から4秒間で息を吸い、7秒間息を止めてから、8秒間かけて口から完全に息を吐き出します。これを何回も繰り返します。
7、逆転の発想
不安症、恐怖症、不眠症の患者を治療するための心理療法です。
眠ろうとしても眠れないので、人はかえって不安になります。
ならば、できるだけ目を覚ますように心がけると、かえって眠りやすくなるかもしれません。
(翻訳編集・鳥飼聡)