12月20日、チリ大統領選で勝利した左派のガブリエル・ボリッチ氏(写真)は、「秩序ある経済」を維持し、内閣の指名を迅速に行うと表明した。サンチアゴで19日撮影(2021年 ロイター/Rodrigo Garrido)

チリ次期大統領、「秩序ある経済」を約束 速やかに内閣指名へ

サンティアゴ 20日 ロイター] – チリ大統領選で勝利した左派のガブリエル・ボリッチ氏は20日、「秩序ある経済」を維持し、内閣の指名を迅速に行うと表明した。学生運動のリーダーだった同氏は左派連合を率い、チリの経済モデルを見直すことを公約している。

今回の勝利はラテンアメリカの左派にとって新たな前進であり、新型コロナウイルスの流行によって広がった激しい貧困がより大きな政府と社会的支出を約束する候補者へと有権者を向かわせる中、この地域における新たな「ピンクの潮流(共産主義ほどではない左傾化)」と見られている。

ボリッチ氏の台頭、そして投票の二極化の広がりはチリのマーケットを混乱させ、市場志向の国内経済モデルを「埋葬」し、増税を推進し、環境規制を強化するという同氏の言辞に懸念を抱く鉱山会社を動揺させた。

同氏はこれまで、チリの「新自由主義」経済モデルを葬り去ることを公約していたが、ここ数週間は中道派の有権者を意識してトーンを和らげていた。

同氏は「これはわれわれが学術的な経済諮問チームと議論したことであり、私が維持していることであり、単なる選挙戦略ではなく、むしろ信念だ」と表明。「チリには透明な会計と秩序ある経済が必要であり、そうでなければわれわれが行う改革が覆されてしまいかねない」と述べた。

また、1カ月以内に内閣を指名するよう努力すると述べた。

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